ライティングしていても、書くことがうまくまとまらず、途中で手が止まって予想外に時間がかかってしまうことがあります。ライターなら、だれもが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。ライティングの仕事は納期が決められていることがほとんどで、制限された時間内に仕上げる必要があります。ライターなら誰しも納期の期限を守りつつ、時間単価を上げるためにも、できることならライティングのスピードを上げて速く効率的に書けるようになりたい、と思われるでしょう。効率的なライティングをして納期までに余裕ができれば、見直しや書き直しに時間を使うこともできるのでライティングのクオリティを上げることもできます。

ライティングのスピードは、経験やスキルだけでなく、ちょっとしたコツを知っているかどうかで大きくかわります。そこで、今回は速く書くためにライターならぜひ覚えておきたいライティングのコツをご紹介します。

スピーディーにライティングをするコツ

ライティングのスピードは、ライティングを始める前の準備によっても変わってきます。何も準備をせずにいきなりライティングをしてしまう人の特徴は、書き出したのはいいものの途中で書けなくなって情報収集に切り替え、また書き出しては行きづまって情報収集をする…というものです。これでは時間がかかってしまうばかりか、一貫性のない文章になってしまいがちです。そこで、事前の準備も含めてライティングのスピードアップのためにできることを確認してみましょう。

最初に作るべきはタイトル!その理由とは

効率よく書くためには、最初にタイトルを決めることが重要です。最初にタイトルを決める理由は、文章の方向性を決めることにあります。方向性が決まっていないと、書きながら自分自身が迷子になってしまい、内容がまとまらなかったり、手がとまったりしてしまう原因となるでしょう。

最初に作るタイトルは、仮タイトルでも構いません。特にキャッチーなタイトルを作るのが苦手という人は、書き上げた後に正式なタイトルを付けた方がよいでしょう。また、原稿を仕上げた後の方がタイトルをつけやすいという人も、仮のタイトルにしておいた方が無難です。

仮のタイトルをつける場合には、指定されたテーマやキーワードをもとに方向性が分かるようにしましょう。たとえば、テーマが「婚活」、キーワードが「婚活」、「30代」、「服装」の案件があったとします。キーワードを組み合わせ「30代女子が婚活パーティーで着るべき服装とは」などとしておきます。これだけでも方向性は分かるため、完成後によりキャッチーなタイトルをつけましょう。

箇条書きでアウトラインを作ろう

タイトルを決めたら、次はアウトラインを作りましょう。アウトラインを作らずにいきなり書き出してしまうと、内容がまとまらなかったり、全体のバランスが悪くなってしまったりします。アウトラインを作るといっても、難しく考える必要はありません。テーマに関して調べながら、盛り込むべき内容を箇条書きで書き出していくだけです。

あわせて、簡単な見出しも作るとよいでしょう。この段階で作る見出しも仮の見出しでかまいません。案件によってはすでに見出しが決まっていることもあります。見出しが決まっている場合には、見出しにそってアウトラインを作成していきましょう。

見出しや内容を箇条書きにすることにより、おおよその内容が見えてきます。アウトラインを作っておくことで、内容がまとまらない、内容に悩んで手が止まってしまうなどという事態を防ぐことができるでしょう。アウトラインが完成したら、箇条書きにした内容をベースに、本文を組み立てていくだけです。必要な文字数に合わせて、肉付けしていきましょう。

書くべき内容を事前に調査する

小見出しができたら、その小見出しに合わせて書くべき情報を集めます。こうして文章全体の骨子が出来上がると、何を書くかが明確になるので、ライティングの途中に何を書いたらいいか分からなくなり、途中で考え込んでしまう事態を避けることができます。小見出しから考えを膨らませて文章を肉付けしていくだけで、要点が伝わりやすくまとまりのある文章に仕上げることができるでしょう。

習慣にすべきは情報収集!ニュースやSNSを利用しよう

ライティングの仕事の中には、トレンドに関する案件も多くあります。ニュースや新聞などで最新情報に目を通す習慣をつけておきましょう。少しでも知っていることを調べるのと、まったく知らないことを調べるのでは、必要となる時間もかわってきます。また、世の中のニーズが分かると、より説得力のある文章が書きやすくなるでしょう。

余裕があれば、SNSなどを利用して話題のトピックスに対する意見に目を通しておくのもおすすめです。メリット・デメリットについて書きやすくなりますし、視野を広げる手助けにもなります。また、異業種交流会などを通じて、普段は出会わない業種の人と会うのもよいでしょう。新しいものの見方を知ることができるため、違った角度から文章を書く手助けとなります。

ライティングに集中できる環境を整える

ライティングのスピードは、どれだけ集中する時間を作れるかにも関係しています。集中しやすい環境づくりが重要です。

考えや言葉をうまくつなぎ合わせ、分かりやすい文章にする作業には、集中力が欠かせません。集中しやすい環境の条件は人によってさまざまです。自分が集中しやすいのはいつどんな所かを知っておき、ライティングをするときには集中できる環境を用意してください。

朝の早い時間に頭がさえている人もいれば、夜の方が仕事ははかどるという人もいます。

場所も重要です。自宅の静かな環境が理想という人もいれば、音楽のかかった外のカフェの方が集中しやすいという人もいるでしょう。パソコンさえあれば仕事ができるライティングなら、自宅、図書館、カフェなど、好きな場所を選んで働けます。

さらに余裕があるなら、使用するモニターやキーボードなどにこだわってもよいでしょう。自分が集中しやすい環境を整えるだけでも、ライティングのスピードは速くなります。

スピードを重視しても気を付けるべきこと

ライターとして早くに原稿を仕上げて納期を厳守できるというのは重要なことですが、スピードアップを意識するとミスも起こりやすくなります。短時間で終わらせようとすることを重視するあまり、誤字や脱字が増えないように気をつけましょう。

一つ記事が完成したあとには、必ず文章をチェックする時間を取って、誤字や脱字、不要な言い回し、正確ではない情報が含まれていないかなどを確認します。書き手ではなく一人の読み手となって、客観的に文章を注意深く読んでみましょう。専用ツールを使って校正したりすることもできます。

可能であれば、ダブルチェックを行うとよいでしょう。ダブルチェックとは、確認を2回行う、または、2人で確認を行うことです。1日あけて翌日自分でダブルチェックを行ってもよいですし、ライター仲間に依頼して相互にダブルチェックを行うのもよいでしょう。

どんなに速く原稿を仕上げたくても、この最終チェックの時間は省かないようにしてください。納期を厳守するとともに、クオリティを落とさない記事をライティングすることで、ライターとしてのよい評価を積み重ねていくことが大切です。

コツをつかんで素早く原稿を仕上げよう

今回ご紹介した原稿を素早く書くコツは、さほど難しいものではありません。最初は慣れなないために少し時間がかかるかもしれませんが、慣れてくればスピードアップに役立ちます。ぜひ、次の仕事からやってみましょう。

Webライティング初心者は、読者にとってわかりにくい記事を作成してしまいがちです。決して日本語として間違っているわけではないものの、Webコンテンツの傾向を知らないためにクライアントの要望から外れてしまうのです。

この記事では、ブログをはじめたばかりのWebライター初心者の方々にむけて、押さえるべきポイントをまとめました。

冗長な文章を避け簡潔に書く

Webライティングでは「簡潔さ」を心がけましょう。原則として、冗長な表現は厳禁です。とくにノウハウなど、わかりやすさが求められる文章では、1文あたりが長い記事も読者に歓迎されません。読者が最後まで記事を読んでくれるには、難しく考えなくても頭に入ってくることが必須なのです。

具体的なコツとして、「文を分けられるときは分ける」ようにしましょう。「今年は記録的な暖冬だったため、桜の開花時期も早まっており、唐突な春の訪れに日本中が驚いています」と書いてもまわりくどい印象です。「今年は記録的な暖冬でした。そのため、桜の開花時期も早まっています。唐突な春の訪れに日本中が驚いています。」としたほうが読みやすいといえます。

以下の記事もあわせて参考にしてください。
句読点の打ち方ってどうすればいいの?一文にいれる読点の数のコツとは – かくたまブログ

次に、「重複」や「二重否定」を避けましょう。重複とは「また再会する」「本当に現実味がある」など、同じ意味の言葉が続けて使われている状態です。二重表現とは「賛成していないわけではない」のように「否定を否定する」文章です。いずれも日本語表現として、あえて使用する機会があるのは事実です。しかし、Webライターとしては「再会する」「現実味がある」「賛成している」と、簡潔に書くほうがわかりやすく、読みやすい文章です。

文章作成前に「構成」を作成する

初心者ライターが犯しがちなミスが、「書いているうちに方向性を見失うこと」です。書き出しと結論でまったく別の内容になっている記事も少なくありません。対策として、「構成」を最初に作成しましょう。記事のテーマや流れを明確化することで、誰もが読みやすい記事にすることができるでしょう。

構成で重要なポイントは「見出し」です。文章を複数の段落に分け、それぞれに見出しをつけることで記事の内容が伝わりやすくなります。極論をいえば、見出しさえ読めば内容を把握できるような見出しをつけましょう。そのうえで、内容まで読めば読者が理解度を高められるようにしておきます。見出しにおいては簡潔さとともに、「読者の興味を引くこと」を意識します。

次に、段落ごとの「割合」を考えていきます。ここでいう割合とは文字数の配分だけではありません。段落ごとの重要度を均等にすることで、読者は記事を最後まで読み進めてくれます。前半に情報が偏っていては最後まで読み通してくれません。逆に、後半にしか重要な情報がないと読者はすぐ離脱してしまいます。段落ごとに新しい発見があり、最後の最後で内容が収束されていくような構成を目指しましょう。そのほか、適度に写真なども織り込むと読者の関心を持続させることができるでしょう。

理由をしっかりと記載する

Web記事は「読者の問題を解決するため」に書かれています。そのため、自然と「~する方法」「~できるための6つのコツ」といったタイトルが多くなっています。つまり、Web記事では「方法」や「コツ」を説得力とともに提示しなくてはいけません。ライター個人の主観で勝手なことを書いていても読者は「読んでよかった」とは思わないでしょう。読者にベネフィット(利益)を与え、サイトのリピーターになってもらうには、理由や根拠を説明することが肝心です。

なお、Web記事では最初に結論を書いて、後から理由付けしていく構成が人気です。いわば、「~である。なぜなら~からだ」という形です。ただしこの形の注意点として、結論部分と理由部分が離れていると、読者に伝わりにくくなることが挙げられます。結論を書いたら、すぐに理由も述べるようにしましょう。少しでも読者が違和感を抱かず、記事を読み進めていけるような流れを心がけます。

理由の部分では客観的事実を述べるようにします。「あの店は人気です。なぜなら、メニューが美味しいからです」といった書き方は、ライターの主観に過ぎません。しかし、「ほかの店よりも調理法にこだわっているから」「上等なのに安い食材を仕入れてくるルートがあるから」といった客観的事実が加わると、文章に説得力が増します。

そのほか、理由では「断定」をするようにしましょう。「かもしれません」「と思います」といった表現は読者を不安にさせます。ライターがしっかりと断定してあげることで読者は安心し、記事の内容を信用してくれます。もちろん、断定をするためには正確な情報だけを書かなくてはいけません。自信を持って情報を載せられるよう、Webライティングでは理由部分のリサーチ、事実確認を怠らないようにしましょう。

客観的な視点で文章を確認する

記事が書けたら、納品前に客観的な視点から文章を読み直しましょう。誤字脱字のチェックはもちろん、「読者がどう思うか」という視点から記事を確認していきます。客観視が大切なのは、自分で書いた記事を自分が読んでも、つい甘くなりがちだからです。自分ではテーマやターゲットを知っているため「知らない状態の人はどう思うか」については、なかなか想像できません。さらに苦労して書いた記事への思い入れも出てきます。心を鬼にして文章をチェックすることで、より読者に優しい記事へと仕上げることができます。

客観的な見直しをするには、「声に出して読む」ようにしましょう。口にしにくい言い回しやフレーズがあるとすれば、読者にとって「読みにくい文章」です。別の表現に直して文体を整えていきます。また、読者層をイメージしながら読むことも大切です。もしも文章に間違いはなくても、ターゲット層を刺激しづらい文体なら修正するべきです。「20代独身女性」「40代中間管理職」という風に、読者のペルソナを設定してから記事を読み返しましょう。

また、書き上げてから見直しまで少し時間を置くのもポイントです。書き上げた後早く確認しようとせず、時間が経過して、ライター自身が内容を忘れてきた頃合いで再び文章に目を通してみましょう。初めて記事を読む人がどう思うのか、ライター自身でも感じとれるようになれます。「文末表現の連続」「同じ表現の重複」など、書いた直後では気づきにくかった部分も、目に入ってくるでしょう。

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