「LPデザインの作り方がわからない」「何かコツはあるの?」「LPを作ったけど結果が出ない」。LPを作って成果が出ないとガッカリするものです。しかし、LPの作り方のコツさえわかれば改善できることはかなりあるのです。今回は、「LPデザインとは何か」や失敗しない効果的なLPの作り方を詳しくご紹介します。
LPデザインとは?
LPとは、「Landing Page(ランディングページ)」の略称で、Webサイトにユーザーが最初にアクセスしたときに表示されるページのことです。
例えば、ブログ記事に掲載されている広告をクリックしたときに開かれる広告商品のサイトの最初のページがまさにランディングページです。
「デザイン」はご想像の通り「設計すること」です。
ランディングページには「広義LP」と「狭義LP」の2種類ある
ランディングページには、下記の2種類あります。
・広義LP:最初に訪問したページ
・狭義LP:コンバージョンさせることに特化した縦長のページ
広義ランディングページとは、Webサイトの着地点のことを指し、集客を目的として使われています。
狭義ランディングページとは、縦長で1枚に作成されたサイトのページで、サービスや商品の購入、会員入会などに注力したページのことです。
一般的に「商品のLP」という言葉が出るときは、多くは狭義ランディングページのことを指しています。
5種類のLPデザイン(ランディングページ)
狭義ランディングページには、さまざまな種類があります。代表的な5つの種類をご紹介します。
<ビジュアル訴求型LP>
最も一般的な種類で、写真やイラストを使ったビジュアル要素が強いランディングページのことです。使われる頻度が最も高く、ポスターの広告をWebページにしたようなイメージです。
<マンガLP>
漫画形式になっているランディングページです。直感的に内容がわかり、嫌悪感を抱かれないので読まれやすいのが特徴です。
<記事LP>
ブログ記事のようなランディングページです。絵の要素のデザインが少ないのですが、ビジュアル訴求型と比較すると、いかにも広告とわかる売り込み感を抑えた印象を与えられることから、購買につながりやすいのが特徴です。
<診断LP・アンケート>
適職診断やアンケートのような形式のランディングページです。購買を煽る売り込み感なくユーザーのアクションを促せるのが特徴です。
<サイトLP>
企業のホームページのように、他のページにも飛んで閲覧できるタイプのランディングページです。取り扱う商品やサービスが少ない場合はこの形式が使われる傾向があります。
ランディングページの作り方 7つの手順
ランディングページの作り方には、以下の7つの手順があります。
1. 訴求軸と目的の設定
2.ペルソナの設定
3. LPの構成を作る(ワイヤーフレームを作成する)
4. コンテンツの作成
5. デザイン
6. (開発)コーディング
7.運用・効果測定・改善
ひとつずつ具体的に解説していきます。
訴求軸と目的の設定
まず、訴求軸を明確にして目的を設定します。ランディングページには、以下のような目的があります。
・商品やサービスの購入
・会員登録
・資料請求
・メルマガ登録
例えば、目的が購買と会員登録では当然ながらコンテンツも違います。なので、LPを作るときは、まず訴求軸と目的を明確にしなければなりません。
ペルソナの設定
次は、ペルソナの設定です。ペルソナとは、ターゲットとなる人物像を具体的に想像して設定することです。
コンバージョンが上がっているランディングページは、このペルソナ設定を具体的にしています。例えば、下記のように設定します。
・30代の女性
・企業に勤めておりオフィスで働いている
・独身
・東京都内在住
・年収300万円~450万円
ペルソナ設定するときのコツは、箇条書きで人物像の特徴を挙げていくことです。
LPの構成を決める
3番目は、土台となる構成を決めることです。構成は非常に重要なもので、通称ワイヤーフレームとも呼ばれています。
ワイヤーフレームとは、ページの中に「何を」「どのように」「どこに」配置するかを設計する「設計図」のことです。見出しを作って順序立ててしっかり作りましょう。
LPの構成と全体の設計は以下の手順で作ります。
1.ファーストビュー(キャッチコピー・アイキャッチ画像・権威付け)
2.CTA(Call To Action)ボタン
3.ボディーコピー(関心喚起・ストーリー・共感・根拠・信頼獲得)
4. お客様の声(証拠)
5. クロージング
ファーストビューとは、最初に目に入る部分で、「売れる・売れないの違いはファーストビューの差」と言われる程重要です。
CTAボタンとは、「購入ボタン」や「問い合わせ」「資料請求」「登録」などのボタンのことです。主に以下のような場所に配置します。
・LPのヘッダー・フッター
・サイドバー
・コンテンツの途中や最後
・LPのファーストビューの後
この全体の設計図がしっかりできてから具体的なコンテンツ作成に入ることが重要です。
コンテンツの作成
4番目にようやくコンテンツ作成です。LPの構成を前述でお伝えしましたが、以下の項目についてコンテンツの作成方法をひとつずつ解説します。
・ファーストビュー(キャッチコピー・アイキャッチ画像・権威付け)
・CTAボタンなどのアクション導線
・共感
・ベネフィット
・商品・サービス説明
・お客様の声とよくある質問
<ファーストビュー>
ファーストビューは、ユーザーが最初に目を通す部分で「キャッチコピー」「アイキャッチ画像」「権威付け」などが該当します。これらは、コンバージョンに強く影響する重要な役割をします。
キャッチコピーのコツは、短く、簡潔な言葉でインパクトを焼きつけることです。アイキャッチ画像は、視覚に訴えかけるようなものにしなければなりません。
権威付けは、例えば「〇〇ランキングNo.1」や「TV番組に紹介された」など具体的な実績に数字を使って紹介するのがコツです。
<アクション導線>
アクション導線とは、商品の購入や会員登録などのアクションボタンのことを指しています。アクションボタンは、商品やサービス説明などコンテンツを全て読み終えたときに最後に表示されるように配置するのが一般的です。
<共感>
ユーザーに興味を持ってもらうには、ユーザーが共感するような内容を盛り込むことが必要です。冒頭にユーザーが抱いているであろう不安や悩みを書き出し、自社のサービスや商品がそれを解決するという内容を記載します。画像など視覚的要素も使うのがコツです。
<ベネフィット>
ベネフィットとは、自社の商品やサービスを使うとどのようなメリットがあるのか、またユーザーの不安や悩みを具体的にどのように解決してくれるのかを説明します。論理的で根拠に基づいた説得力のある内容にする必要があります。
<商品・サービス説明>
商品・サービス説明は、例えば商品の色や種類などの特徴やサービスを利用する流れ、費用など、具体的にわかりやすくしましょう。このとき、表や画像などを活用して読まれやすくするための工夫が大切です。
<お客様の声とよくある質問>
お客様の声は、リアルな情報を紹介できる重要な部分です。お客様の声を紹介することは、信頼感や説得力があり、ユーザーの背中を押す役割を果たします。
「よくある質問」では、ユーザーの疑問点を解消する内容にすることで、商品の購入や会員登録に促しやすくなります。
デザインを行う
コンテンツ作成を終えたら、5番目は「デザイン」です。ここでもペルソナ設定が果たす役割は大きく、ターゲット層に響く魅力的なデザインをすることが大切です。
LPデザインのコツは下記の通りです。
・ビジュアルイメージが伝わりやすい写真などを活用する
・フォントの形式やサイズを工夫する
・強調したい内容は色や太さを変える
・文字や写真の間隔を調整して読みやすくする
ちなみに、文章は漢字やひらがなをうまく使い分けて読みやすく工夫しましょう。
開発・コーディング
デザインができたら、6番目はWebページにするためのコーディング作業です。
企業ではコーディングを社内のエンジニアか外注で制作会社に依頼することがほとんどです。
コーディングを依頼するときに、下記のことを必ず聞かれるので準備しておく必要があります。
・サーバー
・LPのURL
・問い合わせのためのメールアドレス
・お客様に届けるメールの文章
このとき、公開後に編集や修正ができるようにお願いしておきましょう。なぜなら、テストマーケティングをするためです。
この依頼をしていないと、公開後に修正作業ができなくなってしまいます。
公開・運用・効果測定・改善
コーディングを完了して公開できたら最後は「効果測定・運用」です。「結果」を見ながら効果測定と分析をして、改善をしていくことが最も重要です。
ちなみに、LPO(Landing Page Optimization)という言葉はご存知でしょうか。LPOとは、「効果測定・運用・改善」のことです。
公開後、結果に一喜一憂しがちですが、すぐに成果を期待しないことです。
このLPOは、ランディングページを運営していくにあたって必要不可欠と考えておいて間違いありません。
ランディングページを作るときの注意点
ランディングページを作るには、デザイン、プログラミング、マーケティングの知識や経験が必要です。経験値なく成果が出るランディングページを作るのは、かなりハードルが高いことです。
ランディングページを作るときに効果測定や改善が必要な理由は、最初に公開したLPはあくまでも作成した企業側の予測と想像に過ぎないからです。
LPOには以下のような方法があります。
・ファーストビューの最適化
・CTAの配置の改善
・エントリーフォームの最適化(EFO)
・構成の順序の改善
・コンテンツの内容の改善
・LPの表示速度の改善
経験値が乏しい担当者だと、これらの分析や改善作業は簡単ではありません。
現在は、ツールを使って誰でも簡単にランディングページを作れるものもあります。
しかし、デザインの融通が利かないことで、大切な部分が欠けて訴求力の低いLPデザインになってしまうデメリットがあります。
もし、自社の中で経験値がある適任者がいない場合は、外注で依頼するのが最適です。
このとき、「どこからどこまで外注に依頼するか」を明確にしておきましょう。明確にしておかないと、無駄に制作費を支払ってしまう可能性があります。まずは見積もりを取って緻密にリサーチしてから始めましょう。
まとめ
LPデザインは、ある程度は自社でできることもありますが、外注に依頼しないと難しいこともあります。しかし、自社でできる範囲のことについては、今回ご紹介した内容に従って着実に作業することが大切です。ぜひ参考にしてみてくだい。