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コモディティ化が課題!意味や事例を紹介

ある産業において、複数の商品の品質が拮抗することにより、他社との差別化が図れなくなった状態、もしくは市場が画一化している状態を「コモディティ化する」と表現します。産業技術の標準化や、商品性能の方向性が画一化によって起きるもので、市場が成熟しすぎている場合などに起こりやすいとされています。

コモディティ化とは

一般的に、マーケティングの世界では、コモディティとは「日用品のように一般化したため品質での差別化が困難となった商品やサービスのこと」を指します。単に、一般化、大衆化などとも言います。コモディティ化が進んでいる商品は、消費者にとっては生活に不可欠な日用品となっているとも言えます。

個々の違いがあっても、購入する側にとって判別が困難な場合、つまり品質における差別化ができていない時に「コモディティである」と言えます。

コモディティは、一般的に価格弾力性が高いと言われています。価格弾力性とは、「価格が変動することで需要が変化する割合」のことです。これが高い場合は、「価格が変わると需要が変化しやすい」を意味します。同品質の商品群の中でひとつだけ安ければ、その商品の需要が高まる、ということです。

なぜコモディティ化するのか

企業は新しい商品を市場に投入し画期的で売れる商品であっても、他社はその商品を研究し、似た機能を持った商品を先発企業の値段より少し安く設定して販売します。すぐに真似されてしまうのが今の国内市場です。

このような事象が繰り返されると、先発企業の商品は市場優位性を失います。類似品が数多く出回ると、消費者はどの商品も同一商品(とほぼ変わらない)とみなすようになり、いずれは価格勝負になってしまいます。市場投入時にどれだけ画期的な商品を発売したとしても、いずれは大多数の中の1つに陥ってしまうのです。

企業が商品の機能を上げても顧客は喜ばないため、「価格」というわかりやすい点へ消費者と企業の視点が絞られることになり、結果として価格下落が生じます。

コモディティ化が進みやすい規格や仕様の存在する商品群や市場

  • コンビニコーヒー

セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、サークルKサンクス、ミニストップがこぞってコンビニコーヒーを提供しています。

コーヒーマシンやラインナップも多種多様です。その結果、国内のコーヒー消費量の増加にも大きく貢献しました。

全日本コーヒー協会/日本のコーヒー需給表

http://coffee.ajca.or.jp/data

  • 牛丼

過去、吉野家、すき家、松屋において激しい値下げ競争がありました。

そんな中、牛丼=男性客ではなく、すき家は女性客や子供が来店しやすい店というイメージで差別化しました。

  • 薄型テレビ

オリンピック商戦が起きず、価格が下落傾向にある薄型テレビ。店頭で見ても、黒い枠でどれも同じように見えるため、メーカー名を伏せたら違いがわかる人は少人数でしょう。薄型テレビの生産技術は急速に広まり、韓国をはじめとした「新興勢力」が相次いで参入、日本のメーカーの優位性はあっという間に失われました。

テレビを購入する目的は、あくまでも「テレビ番組を見ること」であり、それ以外の機能をいくら付加したとしても、テレビ番組を見る以上の価値観を付加することができない難しさがあります。

他には、以下のような商品群が該当します。

  • 時計

セイコー/自動巻き腕時計

  • 冷蔵庫

  • 鉛筆等の文房具

  • 原油やガソリン

  • 飲料水

  • 電気

技術の円熟化

他社は、先発企業の業績好調を見て、好調な商品とよく似たちょっと安い商品を売るようになってきます。

コンビニコーヒーの例では、セブンイレブンは他社より遅く2013年1月に参入しました。最も後発ですが、低価格で手軽に美味しいコーヒーを提供する「7カフェ」など女性や高齢者の利用を増加させることに一番成功しています。

モジュール化

モジュール化とは、交換可能な構成単位や標準化された要素といわれるものを指します。IT業界、自動車業界、金融業界、エネルギー業界など、多くの業界でモジュール化が進んでいます。

モジュール化のメリットは以下があります。

  • ある部品を交換する場合、モジュールは交換可能な構成単位であるため、部品相互間での調整が必要ではなく、コストの削減になる

  • 部品の組み合わせに関して、1通りのみの組み合わせのみならず様々な組み合わせが考えられ、システムの多様性につながる

モジュール化のデメリットとしては、規格やルールが存在する商品はコモディティ化になりやすいです。商品の一部を担う部品がモジュール化されていると、メーカーにとっては安く開発ができる反面、どの企業もその部品を使うために出来上がった商品は同質になりがちだからです。モジュール化はコモディティ化を推進してしまいます。

コモディティ化の問題点

コモディティの最大の問題点は、品質、機能において商品を特化できないという点にあります。品質で差別化できないということは、多くの企業が同品質の商品を作れてしまうということです。

購入要因には、価格、供給体制、信頼性などありますが、最も簡単な差別化の方法は価格を他社より下げることです。結果的に価格競争が起きることになります。マーケットリーダー以外の企業には厳しく、中小零細企業にとっては、致命的な問題です。安売り競争の先には破滅しか待っていません。

コモディティ化戦略

商品の機能や価格以外の部分で商品の差別化を図るには、どうしたらよいでしょうか。

単なる”モノ売り”から”コト売り”への転換が必要です。コモディティ化された同じようなモノを売る際に、コンテンツで付加価値のある文脈をつけ、その文脈を買ってもらうようにすれば、自社が選ばれる理由になります。最近のアパレルブランドや化粧品のD2Cブランド(ECサイト経由の購入)などがまさにそんなイメージです。新しい競争軸を確立することで、その商品はコモディティ化から逃れることができるでしょう。今後、各業界に求められるのはコモディティ化に対応した商品づくりと”コト売り”です。

そのためには、(客観的機能だけでなく)主観的な体験を売る、徹底したユーザー目線に立って、個性やユニークさを磨く、高くても売れる高価格戦略としてのブランディングが必要です。

主観的な体験を売るー”モノ売り”から”コト売り”への転換

商品・サービスを選択する場合、欲しいという目的以外にも、その商品・サービスを選択するにあたっての「総合的な体験」があります。

例:スターバックスコーヒーでコーヒーを飲む

→お店の雰囲気、接客態度、居心地の良いソファなど総合的な体験でお店を選択

顧客が商品を手にとって・サービスを受けて感じられる主観的な体験を高めていく必要があります。

付加価値を与えるーコンテンツで文脈を付与

コモディティ化を防ぐには、他の企業に追随できない商品・サービスの付加価値を高める必要があります。現在、さまざまな企業でこの付加価値を高める動きが進んでいます。企業は、企業それぞれの文脈(コンテクスト)があり、その中でおのおのの企業、経営者、組織メンバーが自らの道を作っていくしかありません。

例えば、あえて流通販路を絞り込み、希少性を高めることでブランド力を高めたり、商品の背後にある歴史や物語といった文脈のオリジナリティを訴求したり、商品をコンセプト面も含めて再ブランディングしたりする方法があります。その際、他社に真似されやすくないかの観点を忘れないようにしましょう。

ユーザー視点に立ち、顧客が欲しい商品・受けたいサービスに価値を感じてもらえることが大切です。

参照:ブランディング

営業活動の差別化ーコモディティ化を脱出するためにコンテンツマーケティング!

コモディティ化しない商品・サービスの開発だけに捉われることなく、「自社ならでは」の提供できるコンテンツを制作していく方法もあります。

インサイドセールス、営業やマーケティング担当者が日々、お客様に触れている中から、他社にはない自社の良さが見つかるはずです。「この点が良かったから購入した」「この点は他社にはないね」など、アピールポイントを集めて、コンテンツを制作しましょう。

また、どの企業の営業も同じと思われないために、営業一人一人の意識変革も大切です。ただ売るだけでなく、お客様本人も気付いていない潜在的な課題を発見し、それに合わせた解決策を商品とともに提示するなど、アプローチにおいても他社と差別化をはかる必要があります。

ここでもユーザー視点に立ち、顧客なら”何をしてもらいたいか”、何をしてもらえると”商品・サービス購入後の満足度が上がるか”を考えましょう。

企業活動と購買行動

あらゆるモノがグローバル化した現在は、コモディティ化の時代です。消費者が行う購買行動はグローバルな投票行動と言い換えることもできます。

環境を大事にする企業が消費者に受け入れられ、結果として儲かるのであれば、他の企業も同様に環境を大事にするようになります。未来の社会において、環境保護は大事にする価値のあるものの1つになります。

逆に、たとえば他人の権利を尊重しないビジネスをしている企業や、その企業を応援している人は、権利を尊重しない社会を作ることに加担している恐れがあります。

例えば、「他人の権利を侵害していても安いものが良い」のか?

それとも、「環境を大事にするなら、他より多少高くても良い」のか?

消費者側が選択し、その商品を購入する場合は、環境保護のためのコストを消費者が負担しても構わない、ということになります。

企業活動と消費者の購買行動は、単に生活を成り立たさせるためのものではなく、未来を創る活動でもあります。

人材のコモディティ化

コモディティ化は部品や商品だけの世界の話ではなく、労働市場における人材の評価においても、同じことが起きています。

他の人と同じ仕事をしていても、差別化することはできません。同じ成果を上げるなら、給与(コスト)が低い人を企業は選ぶでしょう。コモディティ化した人材は安く使われてしまいます。

差別化するためには、他の人と右へ倣えと同じ方向の努力をしないということです。常に、他の人と異なる視点、他の人が考えないような分析方法、他の人が参照しないような情報ポイントを持つことが重要になります。

「自分だけの武器は何か、どれだけの数の武器を持っているか」を常に意識して、無意識にコモディティ化しないよう気を付けましょう。

脱コモディティ化!応援される存在になる

コモディティ化を防ぐことはできず、どの企業にも活用できるような、万能かつ明確な答えはありません。コモディティ化を脱するためには、ブランディング、他社との差別化を通じて何が不足しているのか把握するところから始めましょう。

脱コモディティの目標は、「名指しで応援される存在になる」ことです。応援してもらえる企業になるためには、「企業活動を通してどんな未来を描いているのか(どんな社会になって欲しいと思っているのか)」を伝えることがとても重要です。

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