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オウンドメディア運用代行会社の選び方 外注先との上手な付き合い方は?

2020年6月22日

オウンドメディアを運用していくことになったが、どう進めていけばよいのかわからなくて困っている方向けに、外注先パートナーをどう活用するかと、選ぶ方法をあわせてご紹介します。

業務の棚卸しをして、仕事の一覧をリストにする

まず、オウンドメディア運用に関連してどのような業務があるのかを一覧にしましょう。以下はあくまでも例ですので、あなたの会社で運営するオウンドメディアの業務にあわせて作成してください。

自社のオウンドメディアでどんな業務が発生するかわからないので、まだ書き出すことができないという方は、それを考えて整理する部分も外注先に依頼する業務の候補となります。

これからオウンドメディアを構築する会社の切り分け方

  • 調査企画
  • 目的やメディアコンセプトの決定
  • 予算・事業計画・戦略などの策定
  • 情報設計
  • 要件定義
  • デザイン
  • 開発
  • 保守運用
  • コンテンツのための調査
  • コンテンツレギュレーションの作成
  • 記事構成案作成
  • コンテンツ制作
  • 効果測定、改善

すでにオウンドメディアを運用している会社の切り分け方

  • 方向性の定期的な見直し
  • 記事ネタ出し
  • キーワード調査
  • 記事構成案作成
  • 取材や記事の材料集めのための資料収集、調査など
  • 執筆
  • 校正、校閲
  • 監修
  • ライター、校正者、監修者の採用・教育もしくは発注先選定
  • 使う画像を素材サイトから検索
  • 図表・イラストなどの作成
  • アイキャッチ画像作成
  • CMSへの投稿
  • マネジメント、進行管理
  • マネタイズのための企画や営業
  • 解析レポート作成(アクセス解析、SEO、SNSでの結果など)
  • 過去コンテンツの修正・改善
  • 外注先企業やフリーランスからの請求金額の確認と支払い

オウンドメディアの作り方やそれぞれの作業の詳細は以下の記事をあわせて参考にしてください。
オウンドメディアの作り方 目的や戦略の設定から構築運用までステップごとに紹介

自社内に残す業務と外に出す業務を分ける

上記の洗い出しをしたなかで、自社にノウハウと人手があって内製化できるところと、外注しないといけないところを整理します。また、現時点での状況だけではなく、その業務を継続することで、将来的に価値の源泉になる業務なのかそうではないのかも整理する視点になります。すでにノウハウがあって対応できるけれども付加価値が低くて社内に残すべきではない業務もありますし、現時点では対応できなかったとしても将来的に内製化するべき業務範囲もあるでしょう。

続けることでノウハウが磨き込まれて、よりよい結果を生み出すことができるようになると差別化の要素になります。逆に、どんなに続けても改善が見込めないものは内製化する意味はないでしょう。

たとえば、アクセス解析レポートのテンプレートに毎月同じようにただ数字を埋めていく作業はノウハウは増えていきませんし、自動化もしくは外注すべき要素です。一方で、入力した数字からどんな情報を読み解くかの考察と次の施策への落とし込みや、新しく解析すべき要素を検討しなおしてレポートのテンプレートを改善し続けるのはノウハウとして蓄積されていきますので内製化する価値があります。

記事作成も外注する部分と、そうではない部分が分かれます。記事のネタだしや構成案の作成から執筆まですべてを外注するのではなく、内製化する部分も残したほうがよいです。少なくとも外注先パートナーと編集会議を実施して、相談しながら進めるなど、ノウハウが自社側にも蓄積されるようにしてください。

すべてを丸投げするとうまく行かないのはあきらかです。仮に立ち上げたオウンドメディアがうまくいったとしても、外注先パートナーに依存する形になって再現性がなくなります。

内製すべき、外注すべきと、ノウハウのありなしで整理してみて、何を外注するべきかを見極めましょう。以下の画像ではそれぞれの枠にどのような作業が含まれるかを例として書いていますが、会社によって外注すべき業務範囲やノウハウの有無は違いますから、すべての会社で違う結果になることに注意してください。

大切なのは、左下の「現時点でノウハウがなくて内製化するべきところ」を上手く外注を使ってどう早く学習していくかです。

学習するための外注と、ただ作業を任せるための外注を使い分ける

将来的に内製化したい作業範囲を外注する場合には、外注先パートナーが持つオウンドメディア運用のノウハウを自社に移管してもらえるかが大切な視点です。

調査方法、記事企画の立て方、構成案の作り方、記事執筆や校正、監修など、それぞれどのような作業をしているか、人材の確保はどうやっているかなどを学びましょう。マニュアルやドキュメントのテンプレートなどを外注先からもらったノウハウを活かして改善していき、仕組みとして整備していきます。

オウンドメディアの支援をしてくれる事業者はたくさんありますが、どれだけ協力してくれるかは会社によって異なるので、協力的な会社を探しましょう。

最初に将来的にどの部分を内製化する予定かを伝えて、ノウハウを教えてもらえるか聞いてみたらよいと思います。

任せたい業務範囲を得意とする代行会社を探す

オウンドメディアの運用と行っても得意な業務範囲は会社によって大きく変わってきます。

自社が任せたい業務を整理したあとは、それぞれの業務が得意な会社・人を探すか、すべてをトータルでサポートしてくれる会社を探すことになります。

役割ごとに得意な会社もしくは人を探す方法はやり取りが煩雑になりますが、それぞれの会社や人の良いところを吸収できてノウハウの蓄積が早くなるかもしれません。

一方で、ワンストップですべてを1つの会社に手伝ってもらうと、手間は減りますが、その会社のノウハウだけしか入りません。また、どんな会社でも得意なところ、不得意なところがありますから、1社がすべての業務に秀でていることはないと考えると、その会社が得意な部分以外は中途半端なノウハウになってしまうかもしれません。メリット・デメリットそれぞれあるので、自社の状況にあったところを選びます。

選ぶときのポイントは、発注前の段階でどれくらい情報を開示してもらえるかです。具体的な業務フローやノウハウなどを発注前に教えてくれるところに依頼すれば、発注したあとも自社がスムーズに学習を進められます。

また、手を動かしてくれるところなのか、コンサルティングがメインなのかも自社が必要としているものによって変わります。手を動かす人が誰もいないなら、どんなに良いコンサルティングを受けてもオウンドメディアは成長していきません。教えてもらったノウハウを誰かが実践して、コンテンツを増やしていかなければ成果が出るはずがないです。

以下はそれぞれの会社の傾向を説明したものです。以下のうちの複数の機能を組み合わせて提供している会社もあります。

Web制作会社

オウンドメディアを構築して立ち上げるところまでを最も得意としています。ただ、運用の知見がどれくらいあるかによって設計の仕方が変わってきますので、オウンドメディアの運用経験のある会社を探して依頼するのがよいでしょう。最低限、その会社のサイトが継続して更新されているものかを確認しておくとよいかと思います。

コンサルティング会社

データを分析したり、市場調査をしてペルソナカスタマージャーニーマップを作ったり、戦略を立てたりみたいなところが得意です。一緒に手を動かしてくれる会社と、レポーティングやアドバイスが中心の会社があり、後者の場合、自社でリソースを確保しておかないとせっかくもらった施策をやりきれないことが発生しかねないので気をつけましょう。

オウンドメディアやソーシャルメディアの運用代行会社

オウンドメディアやソーシャルメディアの更新や改善をトータルで支援してくれる会社です。過去の実績を教えてもらい、どれくらい集客できているかを見ることをおすすめします。記事品質も確認しましょう。あとは、担当者の仕事のスピード感や考え方があうかもチェックします。

Webコンテンツ制作会社

オウンドメディアに限らず、Webサイト向けのコンテンツを大量に制作してくれる会社です。品質は会社によってバラバラなので、少数だけ記事を発注してみて、良かった会社への発注量を少しずつ増やしていくのをおすすめします。1記事だけをテストとして発注してみても、ずっと同じ人が書いてくれるとは限らないため、ある程度の記事数を発注して平均の品質を見たほうがよいです。

最近だとクラウドソーシングのプラットフォームを運営している会社がサービスとして提供しているパターンもあります。

編集プロダクション

取材、編集など質の良いコンテンツを作るのが得意です。デジタルマーケティングのノウハウにはだいぶ差がありますので、SEOをふまえたコンテンツ制作体制があるか、SNSに向いた記事企画を考えられるかなどを確認するとよいです。

費用だけではなく、ノウハウの移転ができるかを見る

外注先パートナーによってコストにはかなり大きな差があるでしょう。価格だけで決めずに、ノウハウを提供してもらえるか、自社オウンドメディアの成長を加速することができるのかを考慮して選びましょう。社内にノウハウを移転してもらえない場合、ずっと外注し続けることになりますが、外注し続けて良い作業なのかを考えてください。

また、コンテンツ制作を依頼する場合は、まずためしに少数を発注してみて、質と金額のバランスを見てください。1コンテンツあたりの単価が高いといって必ず品質が高いコンテンツができるわけではないですが、安すぎる場合はほぼ品質が悪いコンテンツになるでしょう。

極端な例ですが、たとえば数千文字の記事を2,000円で依頼するような場合、まともな品質のコンテンツになる可能性は極めて低いでしょう。一方で、1記事に20万円払うのと10万円払うので、20万円のほうが品質がはるかに良いかというと、そうとは限りません。

作業工程ごとに見積もりを出してもらうことをおすすめします。

コンテンツ制作の費用と料金相場 【記事の文字数で金額は変わる】

運用しながら新しいやり方を生み出せるチームにする

最初のうちは外注先パートナーから教えてもらうことが多いかと思いますが、オウンドメディアが成長するにつれて、独自の新しいやり方が生まれてきます。外注先パートナーも日々複数のオウンドメディアに関与しているはずで、時間が経過すれば新しい方法を編み出していることがあります。

ライターや校正・校閲担当者を発注するときには、発注先の会社やフリーランスの方にも社内メンバー同じようにSEOやコンテンツマーケティングのノウハウを共有しましょう。チーム全員がPDCAサイクルに参加することが大切です。

そういったお互いが発見した効果的な運用方法を持ち寄ることで、相乗効果で新しいやり方を生み出していけるのが理想的なチームです。

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関連記事: コンテンツマーケティングは内製と外注のどちらがよいか

オウンドメディア運営代行を使う目的を決めていますか?

関連資料: 無料PDF資料「オウンドメディア運用のコツ」

毛塚 智彦

この記事を書いた人

毛塚 智彦

2006年からデジタルマーケティングを開始し、2008年にサイトエンジンを創業しました。 SEO、コンテンツマーケティングが得意です。立ち上げた直後のメディアから、数千万PVあるようなポータルサイト・ECサイトまで、幅広く関与してきました。 業務ではマニュアル作成などの仕組みづくり、事業立ち上げ、採用などを担当しています。 Twitter

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