自社のコンテンツ制作を任されることになったウェブ担当者にとって、気になることのひとつが制作にかかる費用でしょう。一人で自由に書く個人ブログのようなコンテンツなら自分が少し動けば済みますが、企業マーケティングの一環やSEO施策として制作する記事コンテンツの場合、品質や文字数、また記事自体の数もある程度確保することになるため、費用もそれなりにかかってきます。


今回はそんな、コンテンツ制作にかかる費用について解説します。想定するコンテンツは本記事のように、一般的なテキストメインの記事コンテンツとします。

コンテンツ制作のフロー


まずはコンテンツ制作ではどのようなフローを辿るかを確認します。制作する記事の種類やテーマなどで細かい差異はあるものの、総じていえば以下のようなフローが一般的といえます。

企画→ライティング→(リライト)→校正→最終確認→投稿

※実際には、外注先が見つかっていない場合はそれを探す作業もありますが、今回はすでに見つかっている前提とし、割愛します。

このフローのうち、特に重要な部分はライティングから校正までです。もちろん内容の格子を決める企画も重要ですが、その格子に沿って文章を書き、チェックをする作業は、コンテンツの品質に大きく関係するからです。そしてこれらの作業は、記事の数や1記事あたりの文字数が多くなれば、社内だけで対応するのは難しくなるので、通常は外注先に依頼をします。

外注先にコンテンツ制作を依頼する場合の費用

企画にかかる費用

どのようなコンテンツを制作するか、という企画立案にコストがかかります。SEOコンテンツの場合、サイトコンセプトに従ったキーワードの選定、ユーザーのニーズの調査、ユーザーのニーズに合わせた記事構成案の作成などが企画部分にあたります。

キーワード選定だけ、記事の構成案の作成や見出し作成だけなど、外注先によってどのような業務を依頼できるかは異なります。必ず確認するようにしましょう。基本的にはキーワードごと、記事ごとに作業単価を決めるケースがほとんどです。

ライティング費用の計算方法


外注先に記事コンテンツ制作を依頼する場合、一般的な費用の計算方法には、記事単価による計算方法と文字単価による計算方法があります。この単価は外注先によって異なります。基本的には文字数が多くなれば、それだけ費用が多くかかります。どの文字単価まで許容できるかは、慎重に判断する必要があります。

記事単価で費用を決める場合、1記事のおおよその文字数を決め、ライティングを依頼します。文字単価でライティングを依頼する場合は注意が必要です。ライティングされた文字数すべてに対して支払いをする必要があるのか、最低文字数や最大文字数を決めその文字数に対して支払いを約束するのかなど、詳細な計算方法に関して確認をとるようにしましょう。

コンテンツのテーマや難易度による費用の違い

制作する記事ごとに、コンテンツのテーマや難易度は異なるのが普通です。どのようなテーマで、どの程度難しい記事を書くのかで、かかる費用に違いがでます。

日常的なテーマで、ウェブ上での簡単なリサーチによる情報収集が可能なコンテンツの場合、1文字1~3円程度での依頼が可能でしょうし、文字数も1,000文字以内に収められると想定されるので、文章ライティングだけなら1記事1,000円~3,000円くらいでしょう。

一方で、法律や医療など専門的な知識が必要なテーマや、取材が必要なテーマなどの場合、1文字10円以上のコストになることもあります。このようなコンテンツは、短い文章に収めることも難しいため、3,000文字以上となることを想定して、場合によっては30,000円以上となると考えておくのもよいでしょう。をみておいた方が無難です。

校正を依頼する場合の費用

校正は、コンテンツの品質を確保するうえで重要な作業です。一度書いた文章を再度確認して修正する作業なので、ライティングより安く済むと思いがちですが、校正をおこなう側としては、他人が書いた文章をレギュレーションに従って改善する必要があり、ライティングと同程度、あるいはそれ以上の手間がかかる可能性があります。そのため、ある程度経験がある校正者やライティング会社に頼む場合、ライティングと同程度の文字単価を考えた方がよいでしょう。ライティングの金額を提示された場合、すでに料金の中に校正の料金が入っている場合と入っていない場合があります。必ず確認するようにしましょう。

個人ライターとライティング会社での費用の違い

外注先には大きく分けて、個人ライターとライティング会社があります。個別にみれば、前述のようにかかる費用はそれぞれ異なりますが、一般的にいえば、ライティング会社の方が個人ライターよりも文字単価が高くなる傾向にあります。個人ライターであれば1文字1円未満で対応している人も見つかりますが、ライティング会社だとそのようなところを見つけるのは相当難しいでしょう。その理由のひとつとして、作業内容の違いが挙げられます。


個人ライターの場合、コンテンツ制作フローのうち文章ライティングだけ対応する代わりに、安くで請け負うことができます。一方ライティング会社の場合、ある程度の品質を確保するためにライティングから最終確認まで一括で請け負ったり、ときには企画にも参加したりする、いわゆるソリューション的な関わり方をするため、その分請け負う金額も高くなります。

リライトを依頼する場合の費用

リライトは、既にライティングされた文章を、別の書き方・表現で書き換えることです。コンテンツ制作において必須のフローではありませんが、検索エンジンで検索結果を上げる、いわゆるSEOを重視する場合や、伝えている情報や内容は活かしつつ、文章の構成を書き換えたい場合などに発生する作業です。

リライトはすでに文章があるため簡単に思えますが、実はテクニックや知識を要する作業です。一般的な個人ライターに依頼すれば、1文字1円以下で対応してもらえる可能性もありますが、品質を気にするなら、信頼できるライティング会社か、少なくともリライト経験の豊富な個人ライターに依頼するのが無難といえます。

外注の前後で社内作業にかかる費用

ここまで外注にかかる費用について解説してきましたが、外注する前後には社内での作業も必要です。依頼前には、どのようなコンテンツにするかという要件を決める作業があります。また、信頼できる外注先に依頼していてもケアレスミスなどはありえるので、校正された記事を最終確認する作業もあります。さらに、完成した記事を投稿する作業も発生します。

この過程でかかる費用は、それぞれの担当者の人件費によりますが、最低でも2~3時間は必要と想定できるので、仮に担当者の人件費が時間あたりで1,500円の場合、1記事あたりおおよそ3,000円~4,500円はかかる計算になります。

また、記事によっては写真などを追加した方が、ユーザーの興味を引くのに効果的な場合もあるので、その場合は素材の取得が必要です。もし有料素材サイトで取得するのであれば、最低でも1素材500円程度をみておいた方がよいでしょう。

コンテンツ制作には総額いくらかかる?

どのようなコンテンツを作るかや、社内の人件費はいくらかなど、条件によって費用の総額は異なりますが、テキスト1,000文字の記事コンテンツを制作する場合、費用は以下の作業の金額を足すことで分かります。

・記事企画
・ライティング 
・校正
・写真などの取得
・CMSへのアップロード

リライトや写真などの素材が必要なければ、その分金額は下がります。また、同じ要件で複数の記事を制作する場合、2記事目からは要件決め作業の費用はかからないため、社内作業の費用は低く見積もれます。

一方、上記はあくまで最低費用であり、品質を求めるために経験豊富な個人ライターやライティング会社に依頼する場合は、プラス数千円の費用がかかることを念頭においておきましょう。

よくあるコンテンツ制作の外注に関する悩みに「外注をしたが、クオリティが期待した通りではなかった」というものがあります。そこで作業にかかる時間で作業単価を割ってみたところ、最低賃金に満たないような時給で作業がされていた、ということがよくあります。ライティングや校正など、コンテンツ制作にかかるコストを下げるもっとも安易な方法は、作業時間を削ることです。ライティングに必要な調査や文章チェックに十分な時間が使われていなければ、どうしても記事のクオリティが下がることになります。

コンテンツ制作をする際のコストは作業を請け負う会社によって大きく異なります。どれくらいの金額が適正価格か判断しにくい場合は、自分たちが同様の作業を行った場合に「時間×時給」でどれくらいのコストがかかっているかを考えるようにしましょう。額面だけを見て金額が高いか安いかを判断するのは外注の失敗の原因となります。金額が安ければそれなりの理由があるのです。

今回は、コンテンツ制作にかかる費用を解説しました。コンテンツのテーマや要件などによって費用は増減します。また外注先が異なると、同じ金額を支払ったからといって、同じ品質のコンテンツが制作できるとは限りませんので、発注する際はただ金額だけで決めるのではなく、実績や対応内容などをみて判断するのがよいでしょう。