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リード獲得のための手法 広告やツールをまとめて解説

2023年3月22日

リードとは?

リードとは、見込み客の情報のことです。問い合わせ、資料請求、無料会員登録など、売上に至っていないものの、将来購入してくれる可能性がある人の個人情報です。Webサイトでいきなり購入してもらうことは難しい商材を売るときに、一度資料請求などを挟み営業担当者から連絡するステップを含めることで、売上に繋げやすくします。

リード獲得は特にBtoB商材のマーケティングで実践されていますが、 BtoCでも使われます。特に高額な商材で興味を持ってから購入までに時間がかかるものほどリードを集めることに適しています。

たとえば、住宅を購入するときに、仮にWebサイトから正式な申し込みができるとしても、いきなり申し込みする人は少ないでしょう。見学をしたり、不動産会社の方から説明を聞いたりして、はじめて購入するかどうか決めるのが自然な流れです。

リード獲得方法

リードを獲得するための具体的な方法を紹介します。

受け皿の用意

まず、リードを集めるためのページを用意する必要があります。

ホワイトペーパー/オファーの作成

無料で情報が満載のホワイトペーパーをダウンロードできる、無料で試用できる、デモを見せてもらえる、プロに相談できるなどのオファーを用意します。ランディングページがなくても、ホワイトペーパーもしくはオファーだけがあれば、Facebookのリード獲得広告のような外部プラットフォームに直接入力フォームを表示させる形式のものでリードを集めることができます。

ホワイトペーパーの作り方は以下を参照してください。

関連記事:ホワイトペーパーの作り方・活用事例を解説【デザインサンプルあり】

ランディングページ作成

多くの集客手段では、フォームに入力してもらうことを目的にしたランディングページ(LP)が必要です。リード獲得に特化したランディングページはスクイーズページと呼ばれることもあります。

ファーストビュー(ページを開いてスクロールしないで見られる画面)にオファーの内容と、フォームの両方を含めます。スクロールしないとフォームが見られない、もしくはボタン(CTA)を押すと別のページが開いてそちらにフォームがある作り方にすると、コンバージョン率(CVR)が下がります。

オウンドメディアの構築

ランディングページさえあれば、オウンドメディアは必須ではありません。ただ、SEOをしていき、アクセスやコンバージョン数を積み上げていくには必要です。WordPressなどのCMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入して、かんたんにページの追加や編集ができるようにしてください。

関連記事:オウンドメディア構築ガイド 成果の出る作り方を解説

受け皿を用意したら、次はその受け皿に人を集めます。オフライン施策、オンライン施策という分類方法もありますが、ここでは、インバウンド、アウトバウンドで分類して説明します。

インバウンド施策

インバウンド施策とは、ユーザーが自社に興味関心を持つきっかけとなる情報を発信して、リードを集める方法です。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ユーザーの役に立つコンテンツを提供して、認知度拡大、リード獲得、獲得したリードへの情報提供による契約率の改善、既存顧客へのアップセルやクロスセルなどにつなげるものです。自社の商品やサービスの紹介ではなく、見込み客が探している情報を調査・予測して提供することがポイントです。

なお、コンテンツはテキストだけではなく、動画、音声、ホワイトペーパーなど、様々なパターンが考えられます。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?基礎知識から実践方法までを徹底解説

SEO

SEOとは、検索エンジンで自社のサイトを上位にして集客する方法です。見込み客が情報収集していそうなことを調べたり考えたりして、それにあわせたキーワードを対象にして、コンテンツを作ります。キーワードを検索する人がどういった意図を持って検索しているかを考えて、そのニーズを解決することが必要です。すべてのキーワードの検索意図を共通して解決するコンテンツはありえないため、キーワードごとにコンテンツを用意する必要があります。コンテンツマーケティングと関連しています。

以下の記事でオウンドメディアのSEOの基礎を説明していますので、あわせて参照してください。

関連記事:オウンドメディアのSEO対策を解説!成果を上げる15の方法

SNS運用

TwitterやInstagramやFacebookなどのSNSを運用し、ほかの人との関係をつくっていくことで、自社のサイトに書いたコンテンツを読んでもらうなどして、リード獲得につなげます。

資料請求のキャンペーンのようなことをやる方法もあります。URLを貼って投稿すると露出が大幅に減ってしまうため、何もURLを貼らずにテキストと画像だけで投稿するのが大切です。以下は筆者が実験的に実施した内容ですが、50件程度の資料の請求がありました。応募条件をRTにしていればもう少し集まったかと思います。

メルマガ

メルマガは昔からあるチャネルですが、いまでも有効です。ソーシャルメディアのフォロワー数は増やしても結局露出はTwitterやInstagramなどのプラットフォーム側のアルゴリズムに左右されてしまい、突然急減することもありえます。一方で、メルマガは安定したクリック数を誘導することができます。メルマガ登録者は、SNSのフォロワーの10倍以上の価値があるというのが実感値としてあります。

セミナー・ウェビナー

あなたの商品に興味関心を持ちそうな人が学習したいテーマでセミナーを開催します。自社のWebサイトやSNSで告知して集客します。今は新型コロナウイルスの影響もありますから、リアルに集まってセミナーをやるのではなく、Zoomなどを使ったオンラインでのセミナー(ウェビナー)が増えています。

当サイトを運営しているサイトエンジンでも月に数回ウェビナーを開催しています。
セミナー情報 アーカイブ – サイトエンジン | デジタルマーケティング運用支援

セミナーの告知をできるサイトがたくさんありますので、探してみてください。無料登録でもテーマによっては人が集まります。以下はセミナー告知サイトの例です。

  • Peatix
  • こくちーず
  • TECH PLAY

広報

プレスリリース配信やメディアへの連絡を通じて、外部メディアでの露出を増やします。テレビや新聞などのマスメディアに掲載されて一気にアクセスやリードが増える可能性がある一方で、なにも成果が出ないこともありえますので、継続的に活動しましょう。

YouTubeチャンネルの運用

役に立つ動画を投稿し続けて、認知度を増やしつつファンを作り、指名検索回数を増やし、結果としてリード獲得します。コンテンツマーケティングやSNS運用と連動させると相乗効果があります。

寄稿

ほかのメディアに記事を提供して、そのメディアの読者に興味を持ってもらう方法です。記事広告と違って、お互い無料でも成立することがあります。

展示会

展示会では、業界や商材への関心を持った人たちの名刺を、まとまった数を一気に獲得できます。新型コロナウイルスにより展示会への出展ができなくなっている企業があり、一部オンライン展示会に移行しつつあります。

名刺を集めただけでそのあとアクションしなければ売上にはならないため、フォローアップの仕組みと体制づくりが重要です。

一括見積もり/資料請求サイトへの登録

1件ホワイトペーパーがダウンロードされるごと、相見積もりの依頼が届くごとなどに料金が発生する成果報酬型のサイトがあります。

アウトバウンド施策

アウトバウンド施策とは、プルではなくプッシュでリードを獲得する方法です。

DM(ダイレクトメール)

営業メールや紙のDMを送り、反響を得る方法です。きちんと送付先をセグメントして、ニーズに合致したものを届けられるかが大切です。

コールドコール(テレアポ)

会社の代表電話番号などにかけて、担当者につないでもらい、興味を持っていただけた方に資料送付したりアポイントを設定したりする方法です。昔からある手法で、少しずつ難易度が上がり続けているものの、いまだに商品によっては有効です。

件数をこなさないと成果が出ないのと、基本断られることのほうが圧倒的に多いので、精神的なタフさが求められます。

デジタル広告

リード獲得に使える広告はたくさんあります。媒体別のクリック単価、コンバージョン率(CVR)、獲得単価(CPA)、リードから発生した契約数と売上などをチェックして、効率の良いところに予算を集中させます。獲得単価(CPA)だけで判断してしまうと契約につながらないリードが安く大量に集まっているときにそれを評価してしまうことになりますので、リードがどれだけ売上につながっているかもあわせてチェックしてください。

  • リスティング広告
  • SNS広告
  • リターゲティング広告
  • ディスプレイ広告
  • 動画広告
  • メルマガ広告
  • 純広告
  • 記事広告

マスメディア広告

テレビ、新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディアへの広告は、一気に知名度を上げることに貢献します。特にテレビはほかのメディアにはない露出量があります。指名検索回数を増やして、リードを増やすという流れを意識してください。

テレワークによりオンラインでの情報提供の影響が大きくなった

新型コロナウイルスによるテレワークの普及で、営業担当者と会わずに購買のための情報収集をする人が増えています。インターネットで比較検討のための情報収集をして、ある程度候補を絞り込んでからはじめて営業担当者とオンラインで打ち合わせする流れです。つまり、オンラインで調べ物をしている人に見つけてもらえるような施策を実施しないと、候補に入れてもらえないということです。

そのため、WebサイトやSNSなどでできる限りの情報を積極的に配信していくことが求められます。

コンバージョン率の改善

ある程度ランディングページやオウンドメディアに集客できるようになったら、ランディングページ、ホワイトペーパー/オファーなどを改善して、コンバージョン率を上げましょう。コンバージョン率を上げることで、獲得単価(CPA)が安くなります。つまり、広告の費用対効果が良くなるということです。また、コンバージョン率が高くなるほど、多くのメディアの広告が目標獲得単価に収まるようになり、選択肢が広がります。

以下の記事を読めば、さらに具体的なコンバージョン率(CVR)を改善する方法がわかります。

関連記事:コンバージョン率(CVR)を上げる62の方法 フォーム誘導率と完了率を改善

リード獲得後にフォローすることではじめて売上につながる

リードを獲得しただけでは売上にはならず、営業担当者のフォローが重要です。営業が役割分担をして効率を上げる例が増えてきています。

まず、リードを集めて、そのリードにインサイドセールスと呼ばれる内勤営業のチームが連絡します。BANT(予算、決済権限、ニーズ、導入時期)などをヒアリングしたうえで見込み度の高いリードをフィールドセールスに渡します。フィールドセールスは顧客への説明をして契約してもらうところまでを担当します。なお、フィールドセールスは客先に行くことが多いので外勤営業とも呼ばれることがありますが、今はインサイドセールス、フィールドセールスともに在宅もしくはオフィスからZoomなどのオンライン会議ツールを使って連絡することが多いです。

すぐに営業対象にならないリードにも連絡し続けて関係を構築することが大切です。会社と商品を覚えてもらえることができれば、いざ導入しようとなったときに選択肢に含めてもらうことができるかもしれないからです。

顧客にメールなどで情報提供することで、必要性を認識してもらうなどして少しずつ購入まで近づけていくという考え方(リードナーチャリング)もありますが、こちらが見てほしい順番に情報を届けたところで見てもらえるかわかりませんし、見てもらえたとしても顧客の考えを変えるのはかなり難しいと言わざるを得ません。

一方で、導入時期まで継続してやりとりして忘れられないようにするためや、役に立つ情報を届けることでリードが新規に調べ物をして競合他社との接点を持つのを防ぐみたいな役割があります。

リード獲得や管理に使われるツール

リードを獲得するときや管理するときに使われるツールです。上手く活用して業務を効率化しましょう。

  • コンテンツマネジメントシステム(CMS)
  • マーケティングオートメーション(Marketing Automation: MA)
  • メール配信システム
  • セールスフォースオートメーション(Sales Force Automation: SFA)
  • メールDM送付を自動化するシステム
  • アクセス解析
  • SNS管理、解析
毛塚 智彦

この記事を書いた人

毛塚 智彦

2006年からデジタルマーケティングを開始し、2008年にサイトエンジンを創業しました。 SEO、コンテンツマーケティングが得意です。立ち上げた直後のメディアから、数千万PVあるようなポータルサイト・ECサイトまで、幅広く関与してきました。 業務ではマニュアル作成などの仕組みづくり、事業立ち上げ、採用などを担当しています。 Twitter

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