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リライトとは? 文章を改善してコンテンツのSEO効果を高める方法を解説

リライトとは

オウンドメディアを運営している企業は、社内で記事を制作したり、あるいは記事制作代行サービスを利用するなどして、日々コンテンツマーケティングに取り組んでいます。弊社(サイトエンジン株式会社)でも本記事のような記事コンテンツを読まれた方からお問い合わせがあり、現在までのお取引に繋がっています。

このように自社サービスに関連するテーマで記事コンテンツを増やすことは、SEO評価の改善や個別ページからのアクセス向上が狙える、効果的なSEO対策となります。

しかし一方で、多くの企業様がこのようなお悩みを抱えています。

  • オウンドメディアの記事数を増やしても、成果が見えない
  • 狙っているキーワードをもとに記事を書いたのに検索順位が上がらない

そんなときに有効な手段となりうるのが記事のリライトです。

そこで今回は、なかなか検索順位の上がらないオウンドメディアの起爆剤となりうる、記事コンテンツのリライト方法についてお伝えします。この記事を読めばリライトに関して詳しくわかるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。

サイトエンジンでは記事コンテンツのリライトを代行するサービスを提供しています。【どの記事から書き換えればよいのかわからない、書き換えたら順位が下がりそうで不安、新規記事の追加で忙しくてリライトまで手が回らない】といった方はお気軽にご相談ください。
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記事のリライトとは?

リライトとは、簡単にいえば文章を書き換えることです。

文章を書き換える場合、通常は読者にとって理解しやすい内容にしたり、スムーズに読めるようにしたりすることが目的です。もちろんWeb上での記事リライトでもこれらは目的のひとつになりえますが、他の媒体のリライトと大きく異なるのはSEOやコンテンツマーケティングでの成果向上を最大の目的としている点です。

たとえば、あなたの企業がマーケティングに関するオウンドメディアを運営していたとしましょう。メディアの最終目的は、マーケティングに関する企業からの問い合わせ(=リード獲得)です。
広告運用やSEOの代行といったサービスを求めているユーザーに向けて、関連するキーワードに基づく記事を制作していくことになります。

しかし競合企業のコンテンツの検索順位が高く、自社サイトの順位が低ければ、成果を上げるのは難しいため、改善するための対策が必要です。取り得る対策の中で、少ない労力で多くの成果を得られる可能性が高いのが、既存コンテンツ(過去記事)のリライトです。

過去記事のリライトが必要な理由

先ほどから少し触れていますが、ここからは具体的な過去記事のリライトが重要な理由について解説いたします。

過去記事のほうがアクセスに占める比率は高い

運営をはじめたばかりのサイトは別ですが、ある程度継続的に更新しているサイトの場合、過去記事のほうが全体に占めるアクセスの割合は多くなります。そのため、毎月新しい記事を投下し続けるだけではなく、過去記事を改善するほうが手早くトラフィックを増やすことができるかもしれません。

少数のページが大部分のアクセスを集めていることが多い

たいていのサイトで、ごく少数のページがサイトのアクセスの大部分を占めています。
パレートの法則(80:20の法則)という、全体の数字の80%を、20%の要素が占めているという法則がありますが、それほど規模が大きくないWebサイトにおいてはもっと偏っていることが多いです。
全体の20%のページが80%のアクセスを占めるよりもさらに偏っています。200ページあって、5ページだけで全体の9割のアクセスになっているような例もあります。

以下のグラフは今あなたが読んでいるこのサイトのページごとのアクセス数データから作成したものです。ごく一部のページが大部分のアクセスを稼いでいることがわかります。

運営を続けてページ数が増えるほどコンテンツの重複が発生する

過去に作成したページが増えれば増えるほどページ間でのコンテンツの重複が発生しています。コンテンツの重複はSEOにおいてGoogleからマイナスの評価を受ける要因となります。
また、読者の使い勝手という観点でも良くないです。何度も似たような内容が複数のページで繰り返されているのは、よくない印象をあたえてしまうでしょう。

関連性が高くリンクさせあうべきコンテンツをつなげきれなくなる

読者の使い勝手の観点からも、SEOの観点からも関連したテーマを取り扱っているページ同士はリンクさせあったほうがよいです。コンテンツが増えてくると、昔に書いたものと、最近書いたものを相互にリンクさせあう作業に抜け漏れが発生してしまうことがあります。なるべく関連したテーマを扱っているページ同士はリンクさせあったほうが読者にとって便利です。具体的なリンクの貼り方ですが、記事の途中で関連したものを紹介したり、記事下におすすめの記事としてリンクの一覧を作ったりする方法があります。

記事コンテンツのリライトの効果

SEOやコンテンツマーケティングにおけるリライトには、以下のような効果があります。

  • 新たにキーワードを選定して新規記事を制作するよりも工数を抑えられる
  • すでに伸びている記事に最新の情報を追加することで、より多くの流入が期待できる
  • 記事の内容と検索ニーズの乖離を修正し、順位上昇が狙える
  • 競合サイトが自社より上位に位置している理由を検証し、ユーザーのニーズを理解できる

SEOの成果は、Googleのアルゴリズムアップデートに代表される外的要因によって大きく左右されます。そのため、記事を投稿して終わりにするのではなく、検証と改善の継続が求められます。新規記事作成の影に隠れがちな既存記事のリライトという作業は、実は新規コンテンツを増やすのと同等以上の意味を持つ施策なのです。

後の事例の部分で紹介をしますが、弊社でリライトさせていただいたある記事では、元々2020年10月に37位だったのに対し、2021年11月には4位までランクアップをしています(11月9日にリライト後再公開)。

新規ユーザー数、セッション数共に約4倍、PV数も約2倍増えており、大きな効果がありました。

SEOのための過去記事リライトの手法まとめ

ここからは具体的なリライトの方法を解説します。

以下の3つの観点を意識しながら改善します。

  1. 検索意図の回答となるコンテンツになっているか
  2. 最後まで読んでもらえるか
  3. 読んでもらったあとに行動をつながる内容になっているか

万人にとって良いコンテンツはないので、ペルソナや検索キーワードの意図にあわせた情報を提供できているかを考えます。

リライトによって検索順位を上げるだけではなく読者の満足度を上げることにもつながり、結果として以下の指標も改善します。

  • 直帰率
  • 滞在時間
  • 平均ページビュー数
  • コンバージョン率(CVR)

すべての施策で、すでに集客に成功している流入が多いページから取り組むのが早く成果を出すためのコツです。影響の大きいページを変更したほうが、変化の幅が大きくなるためです。

タイトルとディスクリプションを書き換える

後にも解説しますが、タイトルとディスクリプションの書き換えは少ない時間で大きな成果を出せるリライトの方法です。書き換えるだけで対象キーワードの順位を改善したり、ほかのサブキーワードでヒットさせたりできます。

いずれも検索結果に表示させる要素で、検索結果でのクリック率にも大きく影響します。順位は変わらなくても、クリック率(CTR)を改善できれば、ページへの流入を大きく増やせます。

順位とクリック率を散布図にして、順位が高いわりにクリック率が低いページを抜き出して改善することをおすすめします。サーチコンソールでページ単位の検索クエリを調べて、クリック数や表示回数が多いのに、タイトルやディスクリプションで使われていないものを足すのが定番かつ確度の高い改善方法です。

もし変更してみて、数値が改善されなければすぐに戻せるように、変更前のタイトルとディスクリプションも保存しておきます。

タイトルとディスクリプションのリライトについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

■関連記事:

不足している情報を足す

求められているのに不足している情報を書き足すことは、すぐに実践できる方法です。以下にあるような方法で実施しやすいものから試してください。

  • 上位表示をしたいキーワードと、関連したキーワードで検索してみて、上位に表示されているページをたくさん読み、足すと読み手の役に立つ情報を足す
  • キーワードに関連して顧客からよく質問されることを書き足す
  • Q&AサイトやTwitterなどでそのキーワードを検索してみて、どのような質問や会話がされているかを調べてトピックスを足す
  • 商品やサービスを購入した人にインタビューさせてもらって、購入前にどのようなことを調べたかを聞いて書き足す
  • 書籍、専門誌などから関連したトピックスを探す

注意していただきたいのは、検索意図とかけ離れた情報をいくら増やしても、意味がないということです。余計な情報が含まれているなら、思い切って削除するか、ページを分割します。

継続して読んでもらうための要素をファーストビューに足す

ページを開いてすぐに読み続ける価値があるのかを判断されます。自分が探している情報がなさそうに感じてすぐに前のページに戻ったり、ブラウザを閉じたりした経験は誰にでも一度はあるのではないでしょうか。

読み続けてもらうためにファーストビューでどのような情報が含まれているか、読むとどのようないいことがあるのかをわかるようにします。

(ページを開いてスクロールせずに閲覧できる部分をファーストビューといいます)

このリライトにより、しっかりと読んでくれる人が増えて、滞在時間や平均ページビュー数やコンバージョン率(CVR)が改善される効果もあります。

データを足す

伝えたいことを補強するデータを足すことで、記事の説得力、信ぴょう性が上がります。自社で保有している顧客の購買傾向や行動データ、アンケートなど、データを収集してグラフや表として追加しましょう。

たとえば、過去に書いたノウハウを自社で実践してみて、その結果のデータが蓄積されたタイミングで、それらを追加するといったことです。

もし自ら収集することが難しれば、引用元を明確にしたうえで、官公庁や大学など信頼できる情報源からデータを探してきて、加工して掲載する方法もあります。「site:go.jp キーワード」とGoogleで検索すれば、政府系のWebサイトからだけ情報を探すことができます。

伝える順番を変える

同じ情報量が含まれているとしても、どのような順番で伝えるかによって読まれやすさは変わります。結論を先に伝えると、最後まで読まれないことが増えて滞在時間に悪影響を及ぼす可能性があるのは事実ですが、前半に特に求められている情報を記載することを推奨します。

すべての文章が次の文章を読んでもらうためのものと考えるのがよいです。

ヒートマップを使って、読まれている箇所を可視化して、読まれている文を上に移動させ、読まれていないものを下に移動もしくは削除するという方法もよく採用されます。

理解を助ける図、イラスト、動画を入れる

同じ情報が含まれている記事でも、伝え方によってわかりやすさは大きく変わります。

図表やイラストや動画などを追加することで視覚的に伝わるようにします。文字だけがずっと並んでいると、読みにくいページと思われて離脱されやすくなってしまいます。

意味を補足するような図やイラストを入れると、より簡単に理解できるようになります。

テキストだけでは伝わりにくい情報のときに特に有効です。たとえば、スポーツの練習方法や体の動かし方などはテキストだけではどうしても伝わりにくく、動画のほうが伝わりやすいでしょう。

たとえば、以下はこのサイトのほかの記事で使った画像の例です。

この理論をテキストだけで説明しても伝わりにくいでしょう。このように画像を使って説明するときでは、理解のしやすさは大きく変わってきます。

デザインを変える

マーカーをつける、文字色を変える、太字にする、文字サイズを変える、見出しや引用の見た目を変える、用語解説するときの背景色を変えるなど、見た目を変える変更は読まれやすさの改善につながります。

簡単な表現に置き換える

わかりにくい箇所を書き換えて簡単な表現にする、専門用語の解説を書き足すなど、誰にでも理解しやすいような内容に変更しましょう。

あなたも含めて社内のメンバーは業界の内側で働いているわけなので、一般の人よりもはるかに詳しいです。そのため、当たり前のように使っている単語や表現が読者には理解できないものである可能性があります。わかりやすさを常に意識しておかないと自然と難しくなってしまいます。

家族や友人、入社したばかりの人など、あなたの書いているテーマにあまり詳しくない人に読んでもらって、意味がわかりにくい箇所を指摘してもらって改善する方法があります。

読んだあとに行動してもらえるようにする

読んでもらったあと、行動を変化させてもらうことがコンテンツの役割です。なので、結論で何をすることを推奨するのかを書くようにします。たとえば、複数の商品を比較する記事があったとすれば、おすすめはこの商品だけど、こういう状況の人にはこちらの商品がよいというような内容です。

読み終わったあとに何をしてもらうのかは常に意識して導線を設計する必要があります。

何かを買ってもらう、アプリをインストールしてもらう、ほかのページに移動してもらう、ユーザー登録してもらう、資料請求してもらう、メルマガ登録してもらう、外部サイトに誘導するなど、いろいろな目的があります。

この目的とコンテンツの内容が合致していないと、誘導しても成果につながりません。

読者の課題を解決して、何かしらの行動変化を起こせるのが成功したコンテンツです。これを目指すと自然と検索エンジンでの順位も改善していきます。

書き手の経験を足す

事実を並べるだけではなくて、書き手の経験を足すと独自性が増すうえに、同じような境遇にある人たちにとって役に立つ内容になります。

たとえばノウハウを説明する記事があったとして、その内容をどのように使って、どう成果を出したのか、そのときどのように感じたのかなどの体験を書き足します。

サイト内の関連ページへリンクさせる

サイト内の関連したページを探して、それらへのリンクを足します。読み手にとって本当に役に立つと思うような情報に限定してリンクをしましょう。

リンク先のページの内容の一部をそのまま転記しておいて、リンク先に飛ばなくても最低限の情報はわかるようにしておくのが親切です。もし詳しく読みたい人がいたときにリンクを飛べばより深く知ることができるようにします。

サイト外の参考になる情報源にリンクさせる

読者にとって役に立つものであれば、サイト外のページも含めてリンクをします。SEOではハブとなっているページとして評価されます。

ただ、外部サイトへのリンクを貼る本数が多いほどコンバージョン率(CVR)は下がってしまう傾向がありますから、その点には注意が必要です。たとえば、SEOだけを目的にしているわけではなく、広告のランディングページとしても併用しているとすれば、外部へのリンクは獲得単価の高騰につながってしまう可能性があります。

専門家に監修してもらう、インタビューさせてもらう

Googleがコンテンツを評価するときの指標として、E-A-Tというものがあります。以下の略です。

E: Expertise(専門性)
A: Authoritativeness(権威性)
T: Trustworthiness(信頼性)

これらを高めるための方法として、専門家に監修に入ってもらう方法があります。その道で情報を頻繁に投稿しているインフルエンサーや、有資格者などが候補となります。

監修に入ってもらい、情報の間違いを指摘してもらう、読者に伝えるべき点で漏れている内容を足してもらうといった施策をします。

関連記事:監修の意味や使い方、参考文献の監修者、本の監修、料理の監修とは?

特にYMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれるような分野で実施されます。

名前、顔写真やプロフィールを記事に記載させてもらうことも有効です。

よくある質問とその回答を足してQ&A構造化マークアップに対応する

よくある質問とその回答を書いて、構造化マークアップに対応しておくと、検索結果で大きく目立つ形で表示されることがあり、クリック率(CTR)の改善に貢献します。

詳しくは以下のGoogleによるページを参照してください。

構造化データを使用して「よくある質問」をマークアップする  |  Google 検索セントラル  |  Google Developers

最小労力で最大のSEO効果を出すリライト方法

リライトのやり方を解説しましたが、そこまでは出来ないという方向けに、少ない労力で効果を発揮するタイトルディスクリプションのリライトについて解説します。

アクセス数が多いページに絞って対策する

最小労力で最大のSEO効果を出すリライトをするためには、改善する記事をきちんと選ばなければなりません。結論からいうと、「アクセス数が多いページに絞って対策する」ことが必要です。たとえば、月間PVが10万PVで1000ページのコンテンツを持つサイトがあったとします。この場合、1ページあたりの平均PV数は100PVとなります。

しかし100PVくらい見られているページが多いのかというとそのようなことはなく、上位のページが1000PV以上で他のページは10PV程度しかないという場合も少なくありません。

多くのサイトではアクセス数に偏りがあり、一部のページにアクセスが集中しています。つまり、アクセス数が多いページに絞って対策することで、少ない手間で大きな成果を出すことができるということです。注力しても効果が出ない記事には時間をかけたくないですよね。やみくもに記事をリライトするのは効率的ではないので、まずはアクセス数の多いページを把握することが必要なのです。

改善候補の記事を見つける

では改善候補となる記事を見つけるにはどのような方法を実践すればよいのでしょうか、まずは上の図をご覧ください。

なんだか難しそうな図が出てきましたが、分かりやすく説明するので心配いりません。結論を先にいうと、「平均順位が高く、クリック率が低いページを改善すればよい」ということです。

図はあるサイトの「平均順位」と「クリック率」を散布図にしたものです。「平均順位」とはキーワードを検索したときに上から何番目にそのページが表示されるかということです。「クリック率」とは検索結果を見た人がどれくらいそのページを訪れたかという割合を示すものであり、CTR(Click Through Rate)と表記されます。

点線は平均順位ごとのクリック率の近似直線を表しています。点線より上にある点は比較的クリック率が高く、下にある点は比較的クリック率が低いということがいえます。

タイトルやディスクリプションの修正を行う際は、近似直線の左側、青色で示した部分に位置する記事を中心に行うと比較的効果が出やすくなります。

以下のリンク先にある動画でサーチコンソールからの平均順位・クリック率のデータの取り方と散布図の作り方を解説しているので参考にしてください。

関連記事:【動画解説あり】改善する必要のある記事を一発可視化!SEOにおける散布図の作り方

メディアを運営しはじめたときは新しい記事からの流入がほとんどですが、運営を続けていくと徐々に過去の記事からのアクセスの割合が大きくなっていきます。

新規の記事でアクセスを伸ばしていくことももちろん大切ですが、既存記事のリライトによって大きく改善できる可能性があります。

タイトルとディスクリプションだけ変更する

本格的に本文を書き直す時間や労力が確保できない場合、先にタイトルとディスクリプションだけ修正するのも効果的です。

こちらの記事ではタイトルとディスクリプションのリライト方法を解説していますので、是非ご覧ください。

■関連記事

オウンドメディアの記事リライトのコツ

リライトのコツ

検索エンジンによい評価をしてもらうためのリライトには、以下のようなポイントがあります。

  • 記事中のキーワードをチェックする
  • 既存の情報を分かりやすく伝える
  • ユーザーのニーズを意識する
  • 記事ボリュームを多くする
  • コピーコンテンツを使わない
  • 文章の論理展開を確認
  • リライト後にも他ページとの類似度をチェック

それぞれのポイントについて少し詳しくみていきましょう。

記事中のキーワードをチェックする

まずは記事の中に、狙うべき、または狙っているキーワードがタイトル、ディスクリプション、見出し、本文に入っているかをチェックします。入っていない場合は追加して書き換えます。

ちなみに、メインキーワードは主にタイトルに追加し、関連語・共起語は見出しや本文に追加します。特に、タイトルとディスクリプションは、検索結果画面で表示される部分で、ここでクリックしてもらえるかが決まります。思わずクリックしたくなるような文章で、CTR(=クリック率)アップを狙いましょう。

関連記事:オウンドメディアの効果検証とタイトルとディスクリプションのリライト方法

記事内容から連想できるキーワードを考える

狙うべきキーワードが分からない場合は、記事内容から連想できるキーワードを考えます。

例えば、東京のレストランについて書いているのであれば「東京 レストラン」となります。そしてこれをメインキーワードとし、一緒に検索されやすい語(関連語)や、メインキーワードと一緒に文中に使われがちな語句(共起語)を出します。関連語や共起語は、候補を探すツールがあるので、それらを活用するとよいでしょう。

こちらのツールはキーワードを探すためのポピュラーなツールですのでご紹介します。弊社でも記事作成時に利用しています。

ちなみに、メインキーワードは主にタイトルに追加し、関連語・共起語は見出しや本文に追加します。

既存の情報を分かりやすく伝える

Google はさまざまな観点からインデックスされたコンテンツの評価を決定します。特に重視されるのが、コンテンツが「ユーザーファーストであるか」という点です。

特定のキーワードに基づいた記事でも、付随するサジェスト(キーワードとは別の検索ワード候補)に関する情報が欠けていたり、内容が難しすぎていたりしては、ユーザーファーストなコンテンツとは言えず、十分に評価されない場合があります。
このような記事には、サジェストや共起語(キーワードと一緒に使われることが多い単語)を網羅した内容にしたり、解説を加え記事内容を平易にしたりするリライトが有効です。

また「わかりやすい」とは、ユーザーが一瞬で情報を取得できる状態をいいます。ユーザーはページに訪れてから1~5秒で読むか否かを判断するため、ファーストビューが重要になります。何が書いてある記事なのかを一瞬で伝えられるように意識しましょう。

ユーザーのニーズを意識する

ユーザーのニーズを意識したSEOコンテンツ・コンテンマーケティング

近年のSEOにおいては、ユーザーのニーズを意識したコンテンツ作りが重要とされています。一方的に適当な情報を伝える記事ではなく、ユーザーの求めることに応えられる情報をもった記事を作成することがポイントです。ユーザーが検索エンジンの結果をみた段階で「ここには求めている情報がある」と判断すれば、ページクリック率の増加にもつながります。。

例えば、「冷蔵庫 処分」というキーワードを考えたとき、どのようなニーズを考えるでしょうか。「冷蔵庫を粗大ごみとして捨てる方法が知りたい」「冷蔵庫を引き取ってくれるサービスはないか」など、いくつものニーズが考えられます。

検索した際に、検索結果が冷蔵庫の中古品買取で占められている場合、Googleは多くのユーザーが「中古品として買取をしてもらい処分する方法」に興味を持っていると判断しています。ここで「粗大ごみとしての処分の仕方」に関して書き連ねても、ユーザーの検索ニーズにこたえられてはいないということになります。設定したキーワードのニーズが自分たちの意図したユーザーニーズと合致しているか考えましょう。

隠れたニーズを把握する

検索クエリ隠された意図
リノベーション 利回り中古物件への投資をしたい
妊婦 整体肩こりや腰痛を解決したい
子ども 歯並び矯正したい
ファミレス メニュー 成分アレルギー食材を避けたい
インド 水安全な水の確保
ブラック企業 やめ方転職したい
富士山 気温服装やスキー情報を知りたい

検索クエリには隠された意図があります。たとえば「リノベーション 利回り」という検索クエリには、「中古物件への投資がしたい」というニーズが隠れています。ページのタイトルやディスクリプションには「中古物件」や「投資」などのキーワードを入れるべきです。このニーズを発見するためには、「誰が」「なぜ利用するのか」という2つの問いが必要です。

ミルクシェイクを例にニーズを考えてみましょう。

通勤途中の運転手であれば「運転中に飲み終わらなくて、腹持ちする飲み物がほしい」、子どもを連れた父親であれば「子どもに買ってあげることでいい父親になりたい」というニーズになります。この父親の例では、ミルクシェイクそのものではなく、いい父親という印象を購入したいということです。

あたニーズは様々な媒体を使って探すことをおすすめします。なぜなら、検索エンジン以外での検索比率が高まっているからです。特にTwitterやYouTube、Instagramはユーザーが多いので、カバーしておく必要があります。余力がある人はGoogleの画像検索やショッピング検索などでも調べるようにしましょう。

検索結果をみてユーザーのニーズ調査の参考にする

ユーザーのニーズに合ったコンテンツを作るには、求められている情報を調査する必要があります。その調査方法として、検索エンジンでの検索結果を参考にする方法があります。 具体的には、リライト対象記事で狙っているキーワードで検索してみて、上位表示されているページをチェックします。

上位表示されているページは検索エンジンから評価を受けている、つまりユーザーのニーズに合った情報を伝えている可能性が高いと判断できるので、そのコンテンツを参考にして、リライトで追加すべき情報を見つけます。 もちろん、ほかの要素によって上位表示されている可能性もあるので、あくまで参考程度です。

ちなみに検索結果画面のことをSearch Engine Result Pagesと言い頭文字をとってSERPs(サープス)と言ったりします。

記事ボリュームを多くする

記事ボリューム、つまり文章量を多くすることも、検索エンジンの評価を気にするなら押さえたいポイントです。もちろん、ただ長い文章を書けばよいのではなく、前述したユーザーのニーズも意識する必要があります。サジェストや検索クエリを調べて、ユーザーが求める情報を追加しましょう。

リライトで記事ボリュームを多くするケースとしては、ライティングした内容が端的にまとまりすぎている場合などが考えられます。むやみやたらと長いだけのコンテンツは離脱率を高めてしまうので注意が必要です。

文章の論理展開を確認する

論理展開はSEOの重要な要素とされています。特に記事ボリュームを増やしたときは、加筆後に文章の構成を見て、論理展開がおかしくなっていないか確認しましょう。修正ではなく加筆メインの場合、ただ文章を書き足して文字量を増やすだけでは、論理的におかしくなる可能性があります。特に、他人の書いた文章に手を加える場合は注意深く確認したほうがよいでしょう。

リライト後にも他ページとの類似度をチェックする

他のページとの類似度が高く、リライトでその部分の修正をおこなう場合、修正後にも再度類似度のチェックをしたほうがよいです。理由は、修正後の文章も他のページと似通ってしまう可能性があるためです。

記事のテーマによってはソースが少なかったり、同じような表現しか使えなかったりと、類似度が下がりにくい場合もあります。そのような場合は、細かい修正だけでなく、テーマや伝える情報の種類など、記事全体の内容を見直すことも、ひとつの手段です。

リライト時の注意点

リライトは適切に行えば、上記のようにSEOなどの観点から大きな改善が見込め、検索順位上昇も見込めます。ただし、何でもリライトをすればいいわけではありません。

公開したばかりの新規記事は触らない

公開したばかりの新規記事はまだ順位が定まらないので、正しい評価ができません。新規記事は10位以内や50位以下を日々行ったり来たりすることが珍しくありません。

ドメインパワーにもよりますが、新規記事の公開後3~4ヶ月程度は様子を見ましょう。大体4ヶ月も経てば、Googleに評価され、検索順位が安定しているはずです。大きな企業様でドメインパワーが強ければ、より早く評価される可能性が高いです。

その中で、なかなか順位の上がらないものや、かつては順位が高かったのに下がってしまったものがあれば、リライトの検討が必要なタイミングだと言えるでしょう。

ただし、新規でブログやサイトを公開したばかりのタイミングでは、リライトよりもまずは新規記事の制作に注力した方が、サイト全体の評価が上がりやすいです。まずはいくつか記事を公開してから、リライトを検討してみてください。

また、公開したばかりの記事も、まだ検索順位が安定していない状態です。上位をとれる記事がある可能性が高いので、明らかな間違いや追加情報などがない限りは一度様子を見てみてください。

関連記事:ドメインパワーとは?チェック方法と上げ方【SEOに影響】

検索順位が高い記事は大きく修正しない

5位以内など既に良い順位がついている記事に関しては、十分気を付けて取り扱いましょう。もし手直しする場所が特段見当たらない場合、リライトすることで激しく順位を下げてしまう可能性があります。

明らかに情報が古かったり情報が不足しているということでない限り、既にGoogleに評価され順位が良い付いている記事は、無暗にリライトしないようにしましょう。

リライトすれば必ず順位が上がるわけではない

また、リライトをすれば絶対に順位が上がるわけではない点にも注意が必要です。

現状のユーザーニーズが何なのか、Googleがどのような記事を評価しているのかなどを適切に把握し、SEO対策を行わなければ、リライトは効果が出ないどころか、却って順位を下げてしまう可能性もあります。

何にしても〇〇をすれば絶対に順位が上がるとは確約できないのがSEOですから、できればリライトを検討する際は、SEOに詳しい人や会社に相談し、アクセス解析などを行いながら進める方が、的確なリライトができるのでおすすめです。

コピーコンテンツを使わない

コピーコンテンツとは、他のページと似通ったコンテンツのことです。検索エンジンからコピーコンテンツと判断されると、検索結果に表示されなくなってしまう可能性があります。

コピーコンテンツの問題は、ライティングの情報ソースとして他サイトを利用する場合に起こりがちです。文章をそのまま貼り付ける「コピペ」は論外ですが、ライターとしては参考程度にしただけのつもりでも、結果的に文章が似通ってしまうことがあり得ます。

どこからどこまでがコピーコンテンツとなるか、その断言は難しいのですが、なるべく他のページとの類似度は低くした方がよいといえます。コピーコンテンツの判定ツールもあるので、そのようなツールも活用し、似ている箇所が多い場合はリライトの際に書き換えたほうがよいでしょう。

こちらは無料で使えるコピペチェックツールですので、使ってみてください。

コピペチェックツール:CopyContentDetector

URLを変えない

リライト時にURLを変えてしまうと、新規記事として検索エンジンに認識されてしまいます。既に順位がある程度ついている場合、記事の評価がゼロに戻ってしまうのでURLを変えてしまうのは非常にもったいないと言えます。

そもそもインデックスされていないとか、ほとんど見られていないとか、それでいてURLがただの数字の羅列や日本語になっているとか、そういったダメな状態でない限り、なるべくリライトしてもURLはそのままにしておくことをおすすめします。

大きな変更を加える場合は元の文章を残しておく

誤字脱字の修正などの小規模な変更のみの場合は元の文章を残しておく必要はありませんが、タイトルやディスクリプション、本文などを大きく変更する場合は、変更履歴として元の文章を残しておくことをおすすめします。なぜなら、変更したことによって逆に順位が下がり、リライト前の状態に戻すことがあるからです。

WordPressの場合はリビジョン機能があり変更履歴が確認できるので、簡単にリライト前の文章に戻すことができますが、あまりにもリビジョンを残しすぎるとサイトが重くなってしまうことがあります。

それを懸念される場合は、Googleドキュメントなどに元の文章を残しておくと良いでしょう。

リライトをしても効果がないときに見るべきこと

「ページの検索順位を上げるためにリライトしたのに、思ったような効果がでない!」このような時は記事の文章以外に問題があるケースがあるので、以下のような項目をチェックしてみてください。

画像やリンクをチェックする

そんなときは、画像やリンクなど、文章以外の修正も検討してみましょう。画像が多すぎてテキストが少なかったり、他サイトへのリンクが多すぎたり、反対に不自然な被リンクが多すぎると、SEOにおいてマイナスになる可能性があります。検索順位を上げることが目的であれば、リライト以外のSEO施策も合わせて考えるのがよいでしょう。

サイト構造をチェックする

また、文章の内容だけでなく、記事の公開設定やWebサイトの構造などに問題があることもあります。
たとえば、文中で紹介したURLのリンクが切れていたり、画像のデータが重すぎたりする場合にはユーザビリティに欠け、SEO上で不利な評価を受ける場合があります。

タイトルとや記事内容との相関性をチェックする

ほかにも、タイトルとキーワードや記事内容に相関性が無い場合や、ディスクリプションと本文の内容が乖離している場合、CTAボタン(Call To Action:購買・問い合わせなど、ユーザーの行動を促すもの)の設置に問題がある場合などが考えられます。
リライトを実践する際には、記事内容とあわせて、設定などの構造上の欠陥がないかもチェックしましょう。

サイトエンジンのリライト事例

ここからはサイトエンジンでリライトを担当したお客様サイトの事例の一部をご紹介させていただきます。

季節需要を見越したリライトで37位→4位

KW:メガネ 曇り 止め(検索vol:27,100)

この記事は2020年10月時点で37位でした。

マスクというのは、従来冬のインフルエンザシーズン~春の花粉症シーズンに需要の高まるKWです。それに加え、2020年は新型コロナウイルスの感染が広がりを見せており、マスクの需要が高まっている時期でした。

この記事は2020年10月時点で検索順位が30位台とあまり高くなかったのですが、冬に向かって例年以上に需要が高まることが予測できたため、リライトを行いました。

リライト内容は、記事内容を見直し、SEPRsなどを確認しながら足りない情報を補うといったかなり基本的なものでしたが、結果として1ヶ月後には4位まで大幅に順位をアップさせています。

季節需要が高まるタイミングを狙ってリライトを行ったことで、新規ユーザー数、セッション数共に約4倍、PV数も約2倍と予想以上に大きな結果を残せました。

最新情報の追記&監修者をつけて3位→1位

KW:池袋 プログラミングスクール(検索vol:260)

この記事は少し特殊で、リライト前の時点(2020年11月)で検索順位3位を獲得していました。しかし、情報が古いことと監修者をつけたいとのことで、リライトを行っています。

リライト内容は、以下のようなものでした。

  1. 監修者の手配
  2. プログラミング業界についての最新情報を追記&リライト
  3. プログラミング言語について監修者目線で、流行や、実際にどう使われるかなどを追記
  4. 元々の記事で紹介しているスクールの情報を全て確認しなおし、最新のものに変更

元から順位の高い記事でしたが、内容は大幅に変えず、よりユーザーニーズに合わせた情報を提供し、さらに最新情報に書き換えることで、2021年5月には1位を獲得しています。

Googleのコンテンツ評価基準としてE-A-Tの重要性が増しています。

E-A-Tとは、

のことで、監修者を記事につけることはこれらE-A-Tを高める方法として重要です。ぜひ下記記事も参考にしてみてください。

関連記事:SEOで重要なE-A-T(専門性、権威性、信頼性)を高める対策方法

ちなみに昨今ではもう一つE:Experience(経験・体験)を加えてEEATが重要とされています。その分野で体験重ねている筆者が書いた独自のコンテンツは評価されやすい傾向にあります。

記事制作代行サービスを利用するときは

オウンドメディアを運営する企業様のなかには記事制作代行サービスを利用されている企業様も多いため、以下では記事制作代行サービスを利用する際に大切なことをまとめています。

現状の課題とリライトの目的を共有する

オウンドメディアの記事制作を外部に委託している場合は、リライトも同じ記事制作会社に依頼するケースが多いでしょう。その際、ただ元記事のURLを渡して「リライトしてください」と依頼するのは大変もったいないことです。これでは、多少読みやすくなった記事が上がってくるだけで、検索順位が上がることはないでしょう。

リライトを依頼するときは、現状の何が問題で、そのためにリライトで何をして欲しいのかを具体的に伝えることが重要です。

  • 狙ったキーワードをもっと組み込みたい
  • 最新情報を加えて欲しい
  • 記事ボリュームを増やしたい

こういった要望をしっかりと伝えなければ依頼された側も何をしてよいかわからないので「とりあえず読みやすいように修正してみました」となりがちです。

下手をすると、文中のキーワードなどが削除されてしまい、SEO上逆効果の記事が上がってくることさえあるのです。記事代行会社に依頼するときは、リライトの意図と要望を具体的にわかりやすく伝えて「SEOやコンテンツマーケティングの成果向上」というオウンドメディアの記事リライトにおける最大目的を果たす記事を納品してもらいましょう。

記事制作代行会社に一括で相談してみる

とはいえ、「具体的な要望を絞り込むまでが大変じゃないか」という声も聞こえてきそうです。そんなときは、リライト対象記事の絞り込みや、問題点の洗い出しから記事代行会社に一括で相談してみることをおすすめします。SEOに強い会社であれば、むしろ任せてしまった方が、リライトで確実に成果をあげることにつながるでしょう。どこにお願いしてよいかわからない場合には、解析も手掛けるサイトエンジンまでご相談ください。

まとめ:記事コンテンツのリライトは労力対効果の高い施策です

今回は、オウンドメディアの検索順位を上げる施策となり得る、記事リライトのコツについてご紹介しました。

複数の作業者によってリライトをおこなう場合は、押さえておくべき点をレギュレーションやマニュアルに組み込んで、それぞれの作業者が意識できるようにするとよいでしょう。

関連記事:SEOのための記事リライトの費用相場 料金はどう決まるのか?

サイトエンジン株式会社のサービス

サイトエンジンでは記事コンテンツのリライトを代行するサービスを提供しています。どの記事から書き換えればよいのかわからない、書き換えたら順位が下がりそうで不安、新規記事の追加で忙しくてリライトまで手が回らないといった方はお気軽にご相談ください。

SEO記事コンテンツのリライト・メンテナンス代行

またサイトエンジンでは弊社のWebメディア編集者を貴社のWebメディア編集者としてご利用いただくサービスを行っております。Webメディア編集業務のリソース不足に柔軟にご対応しますので、是非ご覧ください。

Webメディア編集者業務委託サービス

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