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オウンドメディアを立ち上げたけれどコンテンツ制作に行き詰っている、コンテンツ制作がなかなか進まないという企業様向けに、コンテンツ制作の流れと運営のコツを紹介します。当内容はサイトエンジン「かくたま」のセミナーで公開している内容です。ご興味のある方はぜひセミナーにもご参加ください。

こちらの記事もあわせて参照してください。 準備と運用編

まずはレギュレーションを決めよう!

レギュレーションの制定で記事のクオリティが安定する

まずは作成されるコンテンツのクオリティのブレを減らすために、レギュレーションを作成しましょう。レギュレーションとはルールのことです。メディアのターゲットイメージや目的、 記事の雰囲気や文体、 記事の方向性を明確化し、文章に起こしたレギュレーションは、ライターのみならず、SEO担当者やディレクターにとっても指針となるものです。

継続的にコンテンツを制作するオウンドメディアの運用では、製作する記事ごとのクオリティのブレを減らすことがとても重要です。複数のライターを使う場合は同じようなスキルをもったライターを使っていても、明確なレギュレーションが無ければ書く内容にブレが出てきてしまいます。文章が綺麗でも、目的にそぐわないコンテンツができてしまったり、誰に向けて書いてある記事なのか読み手がつかめない内容になってしまったりします。
「ライターごとにクオリティがバラバラだ」「ライターによってこちらの意図を理解してもらえない」「ターゲットに合わないトーンの原稿が上がってきてしまう」といった悩みは、メディアのルールが明確化されていないことが原因の場合がほとんどです。

レギュレーションに盛り込むのはメディアのコンセプトやターゲット、メディアの目的、記事のトーンや書き方、NGワードや統一表記、製作の流れやそれぞれの担当者の仕事と責任などです。問題が起こった際に誰に確認を取ればいいのかなどもわかるようにしておきましょう。

「~のような」などあいまいな表記はNG!分かりやすいレギュレーションにしよう

レギュレーションはメディアの方向性や価値観、認識をそろえるためのものです。できるだけ感覚的な表現を避けましょう。よくあるミスが以下のようなあいまい表記です。

「女性が語り掛けるような文章でライティングしてください」
「友達同士のような親しみのある文章を心掛けてください」
「読んだ人が納得するような文章を書いてください」

これでは携わる人によって文章や構成、文章のトーンなどが変わってしまいます。どのような語尾を正とするのか、納得してもらうためにどのような文章構成を意識するのか、などを明確にルール化し、だれが見てもわかるようにしましょう。

例:語り手のイメージは親しみのある女性による語りかけです。通常のです、ます、以外に「ですよね」「~んです」などの表現や「食べれる」のような、ら抜き言葉での表記もOKです。

コンテンツを作る

良いコンテンツとは

まずは良いコンテンツとは何かを考えてみましょう。ポイントは2点です。
まずはユーザーフレンドリーなコンテンツを心掛けることです。見やすく、わかりやすいコンテンツであることが重要です。文字のサイズやレイアウト、時にはイラストなどを使うのも有効です。そしてもう一つが内容の網羅性です。情報の信憑性を高め、ユーザーにとって有益な情報を届けるように意識します。場合によっては専門家などの監修者を用意して、専門家ならではの視点を盛り込むのもよいでしょう。

重要なのは読み手のためのコンテンツを作るということです。上記の内容はSEO対策でもよく取り上げられる内容です。SEO対策はメディアにとって重要かつ必須ではありますが、サーチエンジンに対する対策ばかりに目を向けてコンテンツを作っても、離脱率が上がる原因になったり、ユーザーに嫌われる結果となりかねません。
網羅性の高さ、情報量の多さが現在(2020年2月現在)のSEO対策として有効なため、時には1万文字を超えるようなコンテンツを作っているサイトもありますが、よほど見せ方に注意をしなければユーザーにとっては読むために多大な労力を必要とする魅力ないコンテンツになってしまいます。

写真などを盛り込むことを重視して、文章との関連性の低い写真を大量に入れたり、関連性の低い内容まで盛り込んでしまうようではユーザー離れを起こしてしまいます。SEO対策の際も、ユーザーにとって魅力的なコンテンツに仕上がっているかどうかを必ず考えるようにしましょう。

ユーザーニーズをしっかりとつかんだコンテンツ制作をする

ではどのようなコンテンツを作ればいいのでしょうか。方法の一つが、検索キーワードからユーザーの求めるコンテンツを類推し、コンテンツを制作する方法です。どのようなキーワードで検索され、そのキーワードに対してどのような回答を検索エンジンが返しているのかを確認します。検索エンジンは検索結果として提示した内容がどのようにユーザーに選ばれるのか、どのように読まれるのかを計測しながら、最適と思われる結果表示のために改善を繰り返しています。
検索キーワードのボリュームや、検索結果からユーザーのニーズをとらえ、どのようなコンテンツを作るのかの指針にすることができます。

これらの作業はツールを使うことで効率化できます。ユーザーの検索ニーズを探ることができるツールを紹介しましょう。

キーワードプランナー

Googleのリスティング広告「Google広告」のために最適なキーワードを提案してくれる機能ですが、広告を出さなくても無料で使うことができます。ターゲットのユーザーが検索しそうなキーワードを入れれば、そのキーワード以外にどのようなキーワード候補があるかを提案してくれます。
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

UBERSUGGEST

キーワードを入力すれば、そのキーワードの検索ボリュームや、サジェストと言われる複合検索の状況、検索結果として上位表示されるサイトなどを知ることができます。
https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/

ahrefs

競合のURLを入力することで、そのサイトに訪れている人がどのようなキーワードで検索し、そのサイトに訪れているかが分かります。先行している競合があれば、ユーザーのニーズを知る手助けになります。被リンクなどが細かく調べられます。ドメイン単位ではなくディレクトリ単位で調査ができるため、1ドメインで複数のメディアを持つサイトの調査などがスムーズに行えます。
https://ahrefs.com/

SEMrush

ahrefsと同じく競合解析のツールです。コンテンツ制作に関するツールもそろっており、ライティングの際のサポートツールとしても使えます。複数のツールがそろっており、使い勝手が良いのですが、調査対象がドメイン単位のため、ドメインの下にメディアを置いているサイトを調べる際には工夫が必要です。
https://semrush.jp/

SimilarWeb(シミラーウェブ)

こちらも競合調査に最適なツール。無料版でも競合がどのような戦略で集客をしているかが分かります。競合がどのようなキーワードで集客をしているかなども調べることができますが、どちらかというと総合的なSEO戦略の把握に力を入れています。
https://www.similar-web.jp/

記事案と構成案を作って書くべきことを固めよう

コンテンツ制作のためにライティングを依頼する際は、記事案と構成案を作ってから取り組むようにしましょう。特にSEOを考慮する場合、記事案と構成案を、SEOの担当者が行うのが理想です。SEOの要素として入れておきたいことが漏れるのを防いだり、検索結果と違ったライティングとなってしまうことを防ぐ効果があります。よくある「イメージ違いのコンテンツができた」というエラーの原因に進行の際の指示不足があります。以下のように端的にコンテンツの中身を設定して、ライターに発注してしまうことが原因です。

「交通事故防止に関心がある人のためのコンテンツを作ります。検索ワード 交通安全 対策 を意識してライティングしてください」

これではライターが最近の自動車に搭載された事故防止のシステムを紹介したとしても文句は言えません。検索結果として表示される内容は内閣府や市区町村のサイトが主で、内容としては交通安全ルールや、歩行者の保護のための対策に関してです。

・ディレクター:歩行者の安全を軸に、注意すべき点や対策を歩行者視点で紹介したい。
・SEO担当者:SEOを考慮して各市区町村のとっている対策を紹介したい。
・ライター:最近頻繁に取り上げられる自動ブレーキのシステムなどを紹介したい。・

このように各担当者ごとに記事の内容として意図したことがずれてしまう場合があります。1つのタイトルでもクライアント、ディレクター、ライターの間でイメージや方向性が全然違ってしまうことがあるのです。これを防ぐため、初めに記事の概要、ターゲット、結論を決めた記事の企画案を考えます。さらにどのような内容を盛り込めばいいのかを考えながら、全体の構成案を作ります。キーワードをうまくバランスよく入れたり、必要な情報構成を考えたりした上で、ライターに文章作成のスキルを活かして読みやすくなるように書いてもらいましょう。

ライターズマニュアルを用意する企業も多いと思いますが、ライターが全てを暗記して書くことは難しいです。長文で複雑すぎると、読み切れないので、返って逆効果になる場合もあります。重要なことだけをシンプルにまとめて、ライティングの際にすぐに参照できるようなライティングのフォーマットを用意するのが理想的です。NGワードがあるような時は、あらかじめシステム上に登録し、ライターが入力した際にアラートがでるように工夫しておくのが良いでしょう。

サイトエンジンのレギュレーション

記事のブレやレギュレーションエラーを減らすためにも、できるだけ見やすい工夫をしておくべきです。

コンテンツ制作に役立つツール

記事のクオリティを向上させるために、ツールを利用するのもおすすめです。Microsoft Wordの校閲機能などの他、専用のツールもたくさんあるので自社の作業内容に合わせて導入を検討してみてください。

Just Right

かくたまでは校正者が目視で校正をしていますが、前段階のチェックでこの校正ソフトを利用しています。ツールに頼りすぎると検出されないものもあるので注意しましょう。使うほどに辞書のレベルが上がるほか、プロジェクトごとに統一表記のルールなどを設定できます。文章を読みやすくしたり、事実確認のための校正・校閲は必須ですが、誤字脱字を減らすには有効なツールです。
https://www.justsystems.com/jp/products/justright/

結果を振り返ろう

目標指標に対する結果

「結果がなかなかでない」というケースで多いのが、 「月間に制作する記事数」が目標になってしまっている場合です。しっかりとした目標設定や、効果検証がされないままに、コンテンツをただ量産するのでは十分な効果は見込めません。その後の検証や改善が重要です。また、Googleアナリティクスなどで各種数値を出してはいるものの、ただ数字を追っているだけでどのように活用すればよいかわからないということもあるでしょう。多くの指標を追いすぎると数値を追う作業が大変になり、実際の施策を運用する方向に労力が使えなくなってしまうこともあります。

追う指標が定まらない場合は、まずはユニークユーザー数とコンバージョン数に注力してみるのがお勧めです。

毎月の記事の制作数とUU,CVR,コンバージョン数の移り変わりを見ながら、コンテンツ制作が効果を上げているか確認しましょう。ユーザー数が少なければ集客のためにキーワードを見直したり、タイトルを見直します。コンバージョンに問題があればよりユーザーがアクションを起こしやすいように記事の内容を見直したり、コンバージョンまでの心理的なハードルを下げる努力(注文ではなくまずは問い合わせをしてもらうなど)をしましょう。

新規の記事を増やすばかりでなく、リライトのほうが有効で大きな効果を発揮する可能性もあります。メディアを運営し始めた時は、新しい記事からの流入がほとんどですが、運営を続けていくと徐々に過去の記事からのアクセスの割合が大きくなっていきます。

リライトに取り組む際も、制作した記事の効果検証が必須となります。

足早に紹介しましたが、オウンドメディア運営のコツはつかめましたでしょうか。

コンテンツマーケティングはけして時間をかけたら良いものに仕上がるというわけではありません。コンセプトに対する意識の共有が一番大切です。立ち上げの際には、その時間を惜しまず、企画、目標をはっきりさせ、社内でのブレをなくしていきましょう。制作スタッフを組織化し、各スタッフの業務を明確化、効率的に運用していけるよう体制を構築していきます。

そして最後に、ユーザーが求めるコンテンツとは何であるかを再度意識しましょう。伝えたいことを掲載するのではなく、「役に立てる」情報を提供していく前提を忘れてはいけません。希少性のある質の高い記事をユーザーに届けましょう。

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