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この記事の対象読者と学べること

これからSEOを本格的に学ぶ人向けにあわせて学んでおくとよいものをお伝えします。

SEOだけに限定して学んでも、SEOを本当の意味で理解することはできません。ほかの関連知識と組み合わせて学習していきましょう。

Webサイトの仕組みを理解する

これはもうやってみるのが早いです。一度以下を通してやった経験があるかないかで理解度は大きく変わってくると思うので、とにかくやってみてください。

  1. 新規にドメインを取得する(1,000円強かかります)
  2. サーバ借りる(月額数百円程度であります)
  3. WordPressなど何でもよいのでCMSを入れる
  4. Googleアナリティクスとサーチコンソールを入れる
  5. いくつか記事を書く
  6. hタグなど簡単なHTMLを含めてCMSに投稿する
  7. SEOの結果をGoogleアナリティクスやサーチコンソールでチェック
  8. サーチ広告・SNS広告などを試す(少額で試せます)

一通りやってみることでWebサイトの理解が深まります。

ドメイン、サーバ、CMS、HTML/CSSなどの仕組みをまったく知らないまま、SEOをはじめとしたデジタルマーケティングをきちんと理解するのは難しいです。

UI/UXの基礎を理解する

どうやったら使いやすいサイトになるのかを理解しておく必要があります。どうすればきちんとページを読んでもらえるのか、コンバージョンに到達しやすくなるのか、ストレスなく情報を探せるようになるのかなどを他のサイトを見て学びましょう。

使いやすいサイトをつくり、目的の情報をすぐに見つけられるようにすることは、SEOにおいてとても大切です。

プログラミングの基礎を理解する。できれば少し触る

どのプログラミング言語でもいいので、データベースを使った簡単なサイトを作ってみてください。様々なサイトにサンプルコードが公開されていますし、最初のもろもろの設定もチュートリアルなどで丁寧に解説されていますから、順番に読んでそのとおりに進めていけば、何かしらは作れるかと思います。勉強用につくるので、別に公開する必要はありません。

動的サイトでできることやその仕組みを知ることが目的です。また、SEOのための修正提案をするときに、施策ごとにどれくらい工数がかかるのかを多少推測できるようになることで、優先順位をつけやすくなります。

なるべく少ない工数ですぐに試せて大きな変化が出るものから取り組むためにも、プログラミングを学んでおくことが望ましいです。

コンテンツの編集制作を学ぶ

ネタだしから記事企画を作成し、構成案(プロット)をまとめて、材料を収集するために取材・調査し、執筆したものを校正・校閲して、さらに改善してから公開するという一連の流れを知りましょう。

SEOは突き詰めて考えると、情報をどう仕入れて加工して見せるかにかかっています。つまり、情報収集してコンテンツ化する力は欠かせません。自分で制作するのではなく、ライターやデザイナーに任せるとしても、前提となる編集技術は必要です。

デジタルマーケティングの様々なチャネルを知る

SEOはあくまでもたくさんあるデジタルマーケティングの手段のうちの1つです。関連したほかの方法も知り、組み合わせて考えられるようにすることが大切です。

プラットフォームも手法も増えるペースはものすごく早く、既存のものも変化が激しいため、全部を完璧に把握するのは不可能です。そのため、SEO以外でも自分が強みとして持つ部分を1つか2つ選択して、専門家になるとよいでしょう。

自分が専門家を目指さない手法でも、それぞれの主な活用方法や利用シチュエーション、特徴、メリット・デメリット、どう補完しあうことができるかだけでも知っておきましょう。

  • アクセス解析
  • コンテンツマーケティング
  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • リターゲティング広告
  • SNS広告
  • 動画広告
  • ソーシャルメディア運用
  • メルマガ
  • アフィリエイト
  • LPO
  • EFO
  • Web接客
  • CRM
  • マーケティングオートメーション
  • ヒートマップ
  • DMP
  • カスタマーサクセス

KGI、KPIなど目標設定の方法や計算方法などを知る

目標数値をどうたてて、どうやって分解して考えるかを学びましょう。また、指標の定義や計算方法を知っておきます。Web業界特有の横文字・略語が大量にあり、それらを知っていることが前提で会話やメールのやり取りが進むことがあります。

ただ、コンサルティング対象企業の担当者や、上司・同僚は知らない可能性もありますから、相手が知っているとわかるまではなるべく簡単な言葉で説明するようにしてください。

  • KGI Key Goal Indicator 重要目標達成指標
  • KPI Key Performance Indicator 重要業績評価指標
  • IMP Impression インプレッション
  • PV ページビュー
  • UU ユニークユーザー
  • CPC Cost Per Click クリック単価
  • CPM Cost Per Mille 1,000インプレッションあたりの単価
  • CPA/CPO 獲得単価
  • CAC 顧客獲得単価
  • CTR Click Through Rate クリック率
  • CVR Conversion Rate コンバージョン率、成約率
  • LTV Life Time Value ライフタイムバリュー、顧客生涯価値
  • ROAS Return on Ad Spend 
  • MRR Monthly Recurring Revenue 毎月繰り返し発生する売上
  • ARR Annual Recurring Revenue 毎年繰り返し発生する売上
  • CR Churn Rate チャーンレート 解約率

ロジカルシンキングを学ぶ

SEOでは情報設計が大切なので、MECEやロジックツリーなどの概念は役に立ちます。たとえば、キーワードを調査、整理して、サイトの全体構造を考えるときに使います。

また、ピラミッド構造を意識して、主張と根拠をセットで筋道を立てて展開することで、説得力のあるコンテンツにすることができます。

業界知識を学ぶ

自分の属している業界の知識を深めるのは大切です。

SEOでは、対象のビジネスをきちんと理解していることが求められます。ビジネスモデルとお客様の深い理解がなければ、ほかと情報の差をつけるのは難しいです。お客様の理解は自社に直結するニーズはもちろん、普段どのような行動をしているか、自社とまったく関係ない分野でどのような買い物をしているかなども含めてイメージできるようになるのが理想です。

また、競合がどのような情報を発信しているかを知っていくことも大切です。直接的な類似商品を扱っている競合だけではなく、競合を広く定義して他社がどのような情報発信をしているかを知りましょう。たとえばエンターテイメント業界であれば、動画配信、ゲーム、映画、音楽、旅行など、類似企業ではないところも含めてどのようなことをしているかを見ておくのは役にたちます。

ほかの会社を理解したうえで、ほかの企業が対象にしていないニッチなポジションで、もっとも情報が充実していて、専門性が高いWebサイトにすれば集客はきっと上手くいくでしょう。

あなたが事業会社の社内マーケターではなく、広告代理店やコンサルティング会社に勤務していてほかの企業のサイトを支援する立場にある場合には、特に業界理解が不足しがちなので意識してインプットしましょう。

経営やマーケティングを学ぶ

ビジネスモデルとお客様の理解には、現場を体験してみるというのが一番よいです。追加で、経営やマーケティングで使われるフレームワークや考え方を応用できることがあります。たとえばSEOでは他社サイトとの競争をすることになりますが、ポジショニングや競争優位性みたいな概念を学んでおけば、それを活かせます。

施策立案でも活用できることがあり、知っておくと便利です。
また、コンサルティングの現場では知っているものとして話が進むものがたまにあるので、一応概要だけ把握しておくと安心です。

  • ペルソナ (リンク先はペルソナとは何かを動画で解説したものです)
  • カスタマージャーニー (カスタマージャーニーを動画で解説したものです)
  • 3C分析 Customer(顧客)、Competitor(競合)、自社(Company)の軸で業界環境を分析
  • 4P Product(製品)、Price(価格)、Place(流通・チャネル)、Promotion(販売促進)の4つの切り口でマーケティングを考える方法
  • バリューチェーン ビジネスプロセス、機能ごとに付加価値を分析して、競争優位性の強化方法や課題の洗い出しなどに活かす
  • STP Segmentation(市場細分化)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)から分析。市場を分割し、狙う市場を決めて、自社の立ち位置を他とずらすという考え
  • 7S Shared value/Superordinate Goals (理念、上位目標)、Style(経営スタイル)、Staff(人材)、Skill(スキル・能力)、Strategy(戦略)、Structure(組織構造)、System(制度)で企業を分析
  • コア・コンピタンス 他社に真似できない核となる能力
  • VRIO 経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織(Organization)の軸から経営資源や組織能力を分析
  • PEST分析 Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4軸でマクロ環境を分析
  • SWOT 強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)の切り口で内部環境と外部環境を分析
  • AIDMA 顧客の心理プロセスをAttention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)で分解して分析
  • AISAS Attention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)で顧客のプロセスを分解
  • 5フォース分析 新規参入者の脅威、売り手の交渉力、買い手の交渉力、代替品の脅威、競合企業の5つの要因から企業の競争力を分析
  • PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント) 市場シェアと市場成長性を軸にとって事業をプロットし、経営資源をどう事業に振り分けるかを考えるフレームワーク
  • プロダクトライフサイクル 縦軸に売上高、横軸に時間をとり、製品の導入期、成長期、成熟期、衰退期を表し、プロダクトがどの段階に属しているかによって打ち手を変えるための考え方。たいていの商品がS字カーブを描く。
  • MVP(Minimum Viable Product) 実用最小限の製品。素早くユーザーのフィードバックを得て、製品を改善するために使われる
  • PMF(Product Market Fit) 製品が市場に受け入れられている状態のこと。スタートアップが最初に目指す状態。

説明するときに自分からこれらの考え方、フレームワークの話をいくつも出すのは基本的にはやめましょう。頻発すると悪い印象を相手に与える原因になりかねません。考え方を採用してより良い案を出すために使うだけでよいです。パワーポイントのスライドをつくるときに、いちいち前提となるフレームワークの解説を別途入れる必要はないです。

また、先にフレームワークありきで考えるのではなく、状況にあわせて適したものを選べるようにすることが大切です。

すぐに実践するための課題

  1. 自分の好きなテーマでWordPressで独自ドメインにサイトを開設してください。
  2. あまり競争がないであろうキーワード(たとえば3語の組み合わせ)などを対象にしていくつか記事を書き、最低でも1つはSEOで10位以内に入れてください。
  3. SEOと連動して実施する施策を1つ選び、それを試してください。

理解を深めるための質問

  • たくさんある集客手法のなかで、SEOに優先して取り組むべき状況はどういったときなのかを考えてみてください。
  • あなたの会社もしくはクライアント企業のWebサイトの目的を達成するためには、どの指標を追うのが良いでしょうか。その指標に影響を与えるほかの指標もあわせて考えてください。

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