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企業ブログの成功事例19選!目的別ポイントとブログネタの考え方

2024.12.12
この記事の著者
満永 亜美
満永 亜美
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企業ブログは、自社の目的に応じたテーマ設定や運用の工夫によって、顧客や求職者との効果的なコミュニケーションツールになります。本記事では、企業ブログの目的別に成功事例を紹介し、それぞれの成功要因や運用のポイントを解説します。また、ブログ運営に役立つネタの考え方もご提案します。

【目的別】成功事例に学ぶ企業ブログ運営

企業ブログが成功するためには、明確な目的とその目的に基づく運用が欠かせません。以下では、「採用活動」「集客」「ブランディング」を目的とした成功事例を紹介します。

採用目的の企業ブログ事例

採用活動を目的とした企業ブログでは、社内文化や働き方、仕事の魅力を発信し、求職者に自社を深く知ってもらうことが重要です。ここでは、人材業界において注目されている二つのブログを紹介します。

キャリアハック(エン・ジャパン株式会社)【人材業界】

https://careerhack.en-japan.com/

エン・ジャパン株式会社が運営する「CAREER HACK」は、テクノロジー業界で働く人々を主な対象としたウェブメディアです。このブログは、個人のキャリア形成やスキルアップをテーマとした記事を中心に展開しており、読者が自身のキャリアについて考えるきっかけを提供しています。また、内容の専門性や実践的なアドバイスを通じて読者の信頼を得ており、エン・ジャパンの認知度向上にも貢献しています。

特に、若手エンジニアやクリエイターといったターゲット層に向けた記事が多く、採用活動の枠を超えて、同社の企業価値を広く伝える役割も果たしています。

ジモコロ(株式会社アイデム)【人材業界】

https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/

「ジモコロ」は、株式会社アイデムが運営する地域密着型のウェブメディアです。このブログでは、地元の魅力や仕事に関する情報を発信し、カルチャー、ローカル、グルメ、仕事など幅広いテーマを取り上げています。独自の視点で制作された記事が読者の興味を引きつけ、他のメディアとの差別化に成功しています。

さらに、同社の求人サイト「イーアイデム」からの採用応募者の10%がジモコロの読者であるとのデータもあります。

このブログを通じて、アイデムは求職者との接点を増やし、地域社会とのつながりも強化しました。単なる採用ツールにとどまらず、企業としての姿勢や取り組みを伝える重要な場となっています。

Zenken blog(Zenken株式会社)【マーケティング業界】

https://blog.zenken.co.jp/

Zenken株式会社が運営する公式ブログ「Zenken blog」は、同社の事業やカルチャー、社員に関する情報を発信する場として機能しています。このブログでは、会社の全体像を伝えるため、事業やサービス、カルチャー、そして社員に関する記事を数多く掲載しています。特に社員の日常や働き方、イベントレポートなど、内部からの視点で伝えられる情報は、読者に親近感を与え、企業文化への理解を深める役割を果たしています。

また、「グローバル事業の最前線」や「新卒1年目の日常」といった特集記事が展開されており、具体的なテーマに沿った情報を提供することで、読者が自分に合ったコンテンツを見つけやすい構造が整えられています。さらに、記事には関連するタグが付与されており、興味のあるテーマの記事を簡単に見つけられる仕組みが工夫されています。定期的な更新を通じて、最新の社内情報やイベント情報を発信するこのブログは、採用活動の面でも大きな効果を上げています。

mercan(株式会社メルカリ)【IT・通信業界】

https://careers.mercari.com/mercan/

株式会社メルカリが運営するオウンドメディア「mercan」は、同社の最新情報や未来の展望を発信するブログです。2016年5月に創刊されて以来、主に採用活動を目的として運営されています。ブログでは、イベントレポートや社員インタビューを中心に、テキスト、動画、発表資料を交えた多様なコンテンツでメルカリのさまざまな側面を伝えています。

発信される内容は、会社や事業、職種、エンジニアリング、プロダクト・ビジネス、コーポレートなど多岐にわたります。この幅広いカテゴリを通じて、メルカリの現在の取り組みや未来のビジョンが多角的に紹介されており、読者が同社の企業文化や活動内容をより深く理解できるようになっています。定期的な更新により、メルカリの「今」をタイムリーに発信するこのブログは、採用を促進するだけでなく、ブランドイメージの強化にも寄与しています。

LINEヤフーコミュニケーションズPress【IT・通信業界】

https://blog.lycomm.co.jp/

LINEヤフー株式会社が運営する「LINEヤフーコミュニケーションズPress」は、同社の活動や取り組みを幅広いテーマで紹介するオウンドメディアです。記事は「カイシャ・組織」「働き方・生き方」「みんなの仕事術」「社会への取り組み」「お知らせ」などのカテゴリに分かれており、読者の多様な関心に応える構成となっています。

記事には「LINE GAME運営」「メディア運営」「クリエイティブ」などのタグが付与されており、読者が興味のある分野の記事を容易に見つけられるよう工夫されています。また、最新の取り組みやイベント情報がタイムリーに発信されるだけでなく、FacebookやX(旧Twitter)、LINE公式アカウント、YouTubeなどの公式SNSを通じて読者との双方向のコミュニケーションを促進しています。

このメディアは、単なる情報提供の場にとどまらず、LINEヤフーの企業文化や取り組みを多面的に発信することで、ブランド価値を高める重要な役割を担っています。

集客目的の企業ブログ事例

集客を目的とした企業ブログでは、読者にとって有益で実践的な情報を提供し、サービスや製品への関心を高めることが求められます。以下に、各業界で成功を収めたブログ事例を紹介します。

ferret Media(株式会社ベーシック)【BtoB】【マーケティング業界】

https://ferret-plus.com/

株式会社ベーシックが運営する「ferret Media」は、Webマーケティングに特化したメディアです。最新のトレンドやデータ分析、SNSマーケティングなどの幅広いテーマを網羅しており、マーケティング担当者にとって総合的な情報源として活用されています。特に「ペルソナの作り方」や「ポジショニングマップの作成方法」といった専門的かつ実践的な内容が好評です。

また、記事だけでなく、セミナーや資料の提供を通じて、読者に具体的な行動を促しています。無料会員登録を通じて定期的な情報提供を行い、リード獲得にもつながる仕組みを構築しています。

LISKUL(SO Technologies株式会社)【BtoB】【マーケティング業界】

https://liskul.com/

SO Technologies株式会社が運営する「LISKUL」は、中小企業やベンチャー企業のWebマーケティングを支援するメディアです。カテゴリはマーケティングや集客、広告、接客、制作、セールスなど多岐にわたり、実務に役立つ記事が多数掲載されています。人気の記事は「殿堂入り記事」として整理され、読者が重要な情報にアクセスしやすい仕組みが取られています。

さらに、マーケティング資料やテンプレートの無料ダウンロード機能を設けることで、実践的な支援を提供しつつ、見込み顧客の獲得に成功しています。

ナイルのSEO相談室(ナイル株式会社)【BtoB】【マーケティング業界】

https://www.seohacks.net/blog/

ナイル株式会社の「ナイルのSEO相談室」は、SEO対策やコンバージョン改善、コンテンツ制作などに特化した情報を発信するメディアです。初心者から上級者まで幅広く対応する内容が特徴で、Googleアルゴリズムのアップデート情報や最新のSEOトレンドをタイムリーに提供しています。

特に2020年から2023年の約3年間で受注額を9倍、資料ダウンロード数を34倍に伸ばした実績は、オウンドメディアの成功事例として注目されています。定期的なセミナーやウェビナーも開催され、より深い知識を提供する仕組みが整っています。

LIGブログ(株式会社LIG)【BtoB】【Web制作業界】

https://liginc.co.jp/blog

株式会社LIGが運営する「LIGブログ」は、Web制作やデザイン、コンテンツマーケティングなど、Web業界に関する幅広い情報を提供しています。ユーモアを交えた独自の切り口が特徴で、読者を楽しませながら実務に役立つ情報を発信しています。

社員自身が執筆することで、現場のリアルな声や経験を共有しており、読者に親近感を与えています。具体的な事例やチュートリアルが多く、読者にとって実践的な内容が評価されています。

経営ハッカー(freee株式会社)【BtoB】【会計・経理業界】

https://keiei.freee.co.jp/

freee株式会社が運営する「経営ハッカー」は、中小企業の経営者や個人事業主をターゲットにしたオウンドメディアです。会計や税務、人事労務、起業など、経営に役立つ幅広い情報を発信しています。専門家が執筆・監修を行うことで、記事の信頼性と実用性を高めています。

ビジネスの立ち上げから日常の運営、事業継続までをサポートする内容が特徴で、経営者にとって不可欠な情報源として機能しています。

Money Forward Bizpedia(株式会社マネーフォワード)【BtoB】【会計・経理業界】

https://biz.moneyforward.com/blog/

株式会社マネーフォワードが運営する「Money Forward Bizpedia」は、法人向けバックオフィスSaaSを提供する同社の情報メディアです。会計や税金、申告など経営に役立つ情報を発信しており、中小企業や個人事業主に向けた専門的な記事が多く掲載されています。

また、記事の品質管理には公認会計士や税理士が関与しており、高い信頼性を誇っています。リニューアルを重ねながら進化を遂げたこのメディアは、業界内外での認知度向上に貢献しています。

カオナビ人事用語集(株式会社カオナビ)【BtoB】【人事業界】

https://www.kaonavi.jp/dictionary/

株式会社カオナビが運営する「カオナビ人事用語集」は、人事関連情報を提供する専門メディアです。人事評価やタレントマネジメント、ビジネス用語全般など多岐にわたるテーマを取り扱い、実務に役立つ情報を定期的に更新しています。

無料でダウンロード可能な資料やテンプレートを提供し、実務での活用をサポートしています。また、質問と回答形式の記事も掲載されており、読者が抱える具体的な疑問を解決する場としても機能しています。

グーネットマガジン(株式会社プロトコーポレーション)【BtoC】【自動車業界】

https://www.goo-net.com/magazine/

株式会社プロトコーポレーションが運営する「グーネットマガジン」は、中古車購入を検討しているユーザーを主な対象とした情報メディアです。最新車種の紹介や試乗レポート、業界ニュースなど、多岐にわたる内容を提供しています。

読者が中古車選びのポイントや不安を解消できる情報を提供し、購入後のメンテナンスやドライブ情報までサポートしています。質の高い記事と編集部の専門知識を活かし、自動車に関心のある読者にとって価値のある情報源となっています。

ブランディング目的の企業ブログ事例

企業ブログは、自社のブランドイメージを強化し、社会的価値を広く伝えるための有力なツールです。以下では、ブランディングを目的として成功を収めている企業ブログの事例をご紹介します。

Goodpatch Blog(株式会社グッドパッチ)【BtoB】【デザイン業界】

https://goodpatch.com/blog

株式会社グッドパッチが運営する「Goodpatch Blog」は、主にUI/UXデザインやデザイン思考に関する情報を発信するオウンドメディアです。最新のデザイン事例やノウハウを定期的に発信し、読者にとって実務に直結する内容が豊富に提供されています。たとえば、デザインシステムの作り方やUXリサーチの成功ポイントなど、専門的な内容を分かりやすく解説しています。

また、クライアントとの協業事例や社内イベントの紹介を通じて、企業の価値観や文化を効果的に伝えています。こうした取り組みにより、Goodpatchは「信頼できるデザインパートナー」というブランドイメージを確立しています。

サイボウズ式(サイボウズ株式会社)【BtoB】【IT・通信業界】

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

「サイボウズ式」は、サイボウズ株式会社が「チームワークあふれる社会を創る」という企業理念を発信する場として運営しているブログです。組織運営やマネジメント、多様性や働き方改革など、社会的なテーマを扱うことで、CSR(企業の社会的責任)を強調しています。

約10年間にわたる運営を通じて、売上4倍、社員数10倍という成長を実現。記事だけでなく、動画やマンガなど多様な形式で情報を発信し、幅広い読者層の関心を引きつけています。「サイボウズ式」は、単なる情報提供を超え、サイボウズの価値観を象徴する重要なメディアとなっています。

ばね探訪(東海バネ工業株式会社)【BtoB】【製造業】

https://tokaibane.com/bane-tanbo/

東海バネ工業株式会社が運営する「ばね探訪」は、自社製品であるばねの活用事例や製造プロセスを詳しく紹介するブログです。理化学研究所や三菱重工業との協業事例を通じて、高い技術力と信頼性をアピールしています。

さらに、製品の応用性や専門性を伝える記事が多く、技術者や製品開発者にとって有益な情報源となっています。ものづくりに対する情熱を発信することで、ブランドイメージの向上に成功しています。

北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)【BtoC】【小売業】

https://hokuohkurashi.com/

株式会社クラシコムが運営する「北欧、暮らしの道具店」は、北欧のライフスタイルやデザインに関心を持つ女性をターゲットとしたオンラインショップ兼メディアです。商品紹介にとどまらず、北欧の文化や暮らしにまつわる特集記事を通じて、ブランドの世界観を伝えています。

また、商品の背景や作り手の思いを記事で紹介することで、商品に付加価値を与えています。ポップアップショップや限定商品の販売を通じて顧客との接点を増やし、ブランドへの信頼性と親近感を高めています。

となりのカインズさん(株式会社カインズ)【BtoC】【小売業】

https://magazine.cainz.com/

株式会社カインズが運営する「となりのカインズさん」は、DIYやガーデニング、インテリアなど、ホームセンターの商品やサービスに関連した幅広いテーマの記事を発信しています。スタッフや専門家が執筆した信頼性の高い情報が特徴で、読者からの投稿や意見を取り入れる企画も実施しています。

さらに、動画を活用して商品の使い方やDIYの手順を分かりやすく紹介しており、顧客の理解と満足度を高めています。このブログは、カインズのブランド価値を高める役割を果たしています。

Red Bull【BtoC】【飲料業界】

https://www.redbull.com/jp-ja

「レッドブル」のブランドブログは、エクストリームスポーツやアート、音楽などに関連する記事や映像を通じて、冒険や挑戦、創造性というブランドの価値を強調しています。アスリートやアーティストの活動紹介、独自のイベント情報の発信を通じて、ブランドの多様性と先進性を訴求しています。

特に、プロフェッショナルな写真や動画を活用した視覚的に魅力的なコンテンツが、ブランドのプレミアム感を高める一助となっています。レッドブルは、飲料メーカーとしての枠を超えたライフスタイルブランドとしての地位を確立しています。

ブログネタの考え方

企業ブログの成功には、魅力的で効果的なテーマ設定が欠かせません。読者にとって価値ある情報を発信するためには、ターゲットとなる読者層の興味やニーズを理解し、具体的なネタを見つけ出す必要があります。このセクションでは、ブログのテーマや内容を考える際に役立つヒントや、効果的なネタを見つける方法を解説します。

読者の悩みやニーズを掘り下げる

効果的なブログネタを見つけるためには、まず読者が抱える具体的な課題や悩みを理解することが重要です。そのために有効なのが、ペルソナの設定です。ペルソナとは、ブログのターゲットとなる読者像を明確にするための架空の人物像のことです。

以下のような要素を細かく設定してみましょう。

・年齢、性別、職業、ライフスタイル

・日常的に直面する課題や悩み

・求めている情報や解決策

このように詳細なペルソナを作成することで、ターゲットがどのような情報を必要としているかを洗い出すことができます。そして、そのニーズに応える形でブログのテーマを設定することで、読者にとって価値の高いコンテンツを提供できます。

たとえば、BtoB企業の場合、「自社の課題を解決するサービスをどう選べばいいのか?」という悩みに対して、具体的な選び方や事例を解説する記事を作成することが有効です。

以下は弊社のブログの記事例です。

採用コンテンツの種類12選 採用サイト運用のアイデア集

「それっぽいデザイン」のホワイトペーパーになっていませんか?商談率を上げる資料作成のコツ

トレンドや季節に合わせたテーマ設定

読者の興味を引きつけるもう一つの方法は、業界のトレンドや季節ごとの関心事を取り入れたテーマ設定です。タイムリーな情報は、検索される可能性が高く、読者の注目を集めやすいという特長があります。

以下のような視点でトレンドや季節感を取り入れたネタを考えることができます。

・業界ニュースや最新の技術、製品

・季節行事やイベントに関連したテーマ(春の引っ越しシーズンなら「お得な引っ越し術」など)

・年末の時期なら「来年のトレンド予測」や「今年の振り返り」

こうしたテーマは、タイムリーであるだけでなく、読者の日常に関連する情報を提供することで共感を得ることができます。

たとえば、マーケティング業界であれば、「最新のSNSトレンドを活用したプロモーション事例」や「次世代マーケティングツールの比較」などが季節を問わず関心を引くテーマとして効果的です。

以下は弊社ブログのタイムリーな記事の例です。

第1回バックオフィスDXPO東京’24【秋】に出展します

サイトエンジン Monthly Report !2022年9月

成功する企業ブログの運用方法

企業ブログを成功に導くためには、目的やターゲットを明確にし、戦略的かつ継続的に運営することが重要です。このセクションでは、効果的なブログ運営のポイントを解説します。

目的を明確に設定する

まず、ブログを運営する目的を明確にしましょう。採用活動、集客、ブランディングなど、具体的な目標を設定することで、全体のコンテンツ戦略が立てやすくなります。たとえば、採用目的であれば社内文化や社員インタビューを中心とした記事が効果的です。一方、集客目的では、業界トレンドや実践的なノウハウを発信することで、潜在顧客の関心を引きつけることができます。

ターゲットを絞る

次に、ターゲットとなる読者層を明確にしましょう。顧客、求職者、パートナー企業など、誰に向けたブログなのかを設定することで、記事のテーマやトーンを最適化できます。たとえば、BtoB企業であれば専門性の高い情報を、BtoC企業では親しみやすい内容を優先するなど、ターゲットに応じた記事設計が必要です。

定期的に更新する

読者を引きつけ、関心を持続させるためには、コンテンツの定期的な更新が欠かせません。更新頻度を決め、計画的に記事を公開することで、ブログが「いつも新しい情報を得られる場」として読者に認識されます。また、更新のスケジュールを明確にし、運営チームで共有することで、計画的なコンテンツ制作が可能になります。

SEOを意識した記事設計

検索エンジンでの可視性を高めるために、SEOを意識した記事設計を行いましょう。適切なキーワードの選定やタイトルの工夫、内部リンクの活用などを取り入れることで、ブログへの流入を増やすことができます。さらに、検索意図を満たすコンテンツを作成することで、検索結果での評価を向上させることが可能です。

読者を引き込むストーリーテリング

事例紹介や体験談など、具体的なエピソードを盛り込んだ記事は、読者の興味を引きやすく、共感を得やすいのが特徴です。たとえば、成功したプロジェクトの裏側や社員の日常をストーリー形式で紹介することで、読者に親近感を抱かせ、記憶に残るコンテンツを作ることができます。

データ分析を活用する

ブログ運営をさらに効果的にするためには、データ分析の活用が重要です。アクセス解析や読者の行動データを定期的に確認し、どのコンテンツが人気があるのか、どのテーマが関心を集めているのかを把握しましょう。これにより、効果的なコンテンツ戦略の見直しや新しいネタの開発が可能になります。

読者とのつながり(エンゲージメント)を重視する

コメント欄やSNSでの対話を通じて、読者の声に耳を傾け、関係を構築することが大切です。たとえば、読者の質問に答えたり、意見を取り入れた記事を作成することで、ブログへの信頼感と親近感を高めることができます。

企業ブログの運営は、単なる情報発信ではなく、読者との双方向のコミュニケーションを通じて価値を提供する場です。これらのポイントを意識しながら運営を進めることで、ブログをビジネスに貢献する強力なツールに成長させることができます。

実践的なコンテンツ作成のコツ

企業ブログを成功させるためには、効果的な運用体制と戦略的なコンテンツ作成が必要です。以下では、実践的なコツを具体的に解説します。

運用体制の整備

運営をスムーズに進めるためには、ブログの目的に応じた運用体制を整えることが重要です。編集スケジュールを作成し、責任者を明確にすることで、計画的な記事作成が可能になります。また、執筆者や編集者だけでなく、デザイナーや分析担当者との連携を強化し、コンテンツ制作から公開、改善までを一貫して行える体制を構築しましょう。

読者目線を意識した記事作成

読者の悩みやニーズを深掘りし、それに応える記事を作成することがカギです。具体的な事例やデータを盛り込み、読者が「役立つ」と感じる内容に仕上げましょう。また、専門用語を分かりやすく解説したり、初心者にも配慮した内容にすることで、多くの読者層にリーチできます。

効果的な視覚要素の活用

テキストだけでなく、画像や図表、動画などの視覚要素を活用することで、コンテンツの訴求力を高めることができます。特に、複雑な情報やデータは図表やイラストを使って視覚的に伝えると効果的です。

企業ブログ運用時の注意点

成功する企業ブログ運営には、以下の注意点を押さえることが重要です。

過度な広告を避ける

企業ブログは、単なる広告媒体ではなく、読者に価値を提供する場です。過度に商品やサービスの宣伝に偏った内容は、読者に敬遠される可能性があります。信頼性を重視し、情報提供を主軸としたコンテンツを心がけましょう。

品質の維持と一貫性

記事の内容やトーン、デザインに一貫性を持たせることが重要です。また、情報の正確性や更新頻度にも注意し、信頼性の高いブログを維持することが読者の満足度向上につながります。

法的リスクや著作権の配慮

企業ブログの運営では、著作権やプライバシーへの配慮が欠かせません。

まず、画像や動画を使用する際は、利用規約を確認し、商用利用やクレジット表記が必要かを確認します。自社で撮影した素材でも、被写体の許可が必要な場合があります。引用では出典を明記し、内容を改変せず、必要最小限にとどめることが原則です。

また、個人情報や他社に関する情報を扱う際は、許可を得たり、誤解を避ける中立的な表現を心がけましょう。音楽やフォントも商用利用可能なものを選ぶ必要があります。さらに、情報の正確性を確認し、不正確な内容でトラブルを招かないようにすることが重要です。法務部門や専門家の確認を経て、リスクを回避し、安全にブログを運営しましょう。

企業ブログの未来とトレンド

企業ブログは、今後さらに進化し、マーケティングの中心的なツールとしての重要性を高めていくと考えられます。

特に、動画やイラストといった視覚的なコンテンツの活用が増え、読者の興味を引きやすくなるでしょう。また、AI技術の導入により、記事作成やSEO最適化が効率化され、チャットボットによる迅速な読者対応も普及すると予想されます。検索エンジンの進化に伴い、より高度なSEO戦略や、特定の分野やターゲット層に特化した専門性の高いブログがますます注目されるでしょう。

SNSを活用してファンを増やす動きが加速し、広告の掲載やアフィリエイトリンク、会員制コンテンツ販売を通じて、ブログを収益化する手法が多様化していくでしょう。

アクセス解析などのデータを活用して読者に合わせたコンテンツを提供したり、環境や社会問題をテーマにした記事で企業の責任や価値観を伝える取り組みも進化するでしょう。

これらのトレンドを活用することで、企業ブログはブランド戦略とマーケティング活動の中核を担い続けることが期待されます。

まとめ:企業ブログを成功させるには

企業ブログは、目的に応じたテーマ設定と運用の工夫によって、採用活動や集客、ブランディングなど多岐にわたる成果を生み出す可能性を秘めています。成功事例から学べるポイントは、ターゲットのニーズを的確に捉えたコンテンツ作成、SEOを意識した設計、そして継続的な運営です。また、ブログを通じたコミュニティ形成や、トレンドを取り入れたテーマ設定が、読者との関係を深めるカギとなります。

未来のトレンドであるAIやビジュアルコンテンツの活用、データ分析に基づいた運営を取り入れることで、企業ブログの可能性はさらに広がります。本記事を参考に、戦略的なブログ運営を行い、企業の成長とブランド価値の向上を目指しましょう。

著者プロフィール
満永 亜美
満永 亜美

サイトエンジン株式会社の社内Webライター。自社サイト内の記事をはじめ様々な記事のライティング・校正を行っています。

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