「話し言葉」と「書き言葉」を使い分けよう

言葉には、話し言葉と書き言葉の2種類の言葉があります。
日常会話で何気なく使っている話し言葉で作文すると、フランクで軽い印象の文章が出来上がります。一方で、文法をしっかりと押さえて書き言葉で作文すると、堅実で重い印象の文章になります。
これらの話し言葉と書き言葉の混在した文章は違和感があり、読みにくいものになってしまいます。読んでいて気持ちのよい文章を作成するためにも、話し言葉と書き言葉の違いをきちんと押さえておきたいところです。
そこで、話し言葉と書き言葉の違いとそれぞれの特徴をご紹介します。さらに読み手を意識した言葉の使い分けのポイントと、注意するべき表現について解説します。

話し言葉と書き言葉の違い

会話をするとき、話の内容について考えることはあっても、文法などを気にしながら話すことはあまりないでしょう。会話では素早い意思の伝達や感情の共有が求められるため、話し言葉はくだけた表現になりやすく、単語の順番が乱れがちになるなど、文法的に適切ではない表現も多く聞かれます。会話の内容をそのまま文字に起こすと、違和感を持つこともあるのではないでしょうか。

近年はブログやSNSの普及により、話しかけるような言葉遣いの文章をよく見かけます。親しい人へのメールなども、文の構成を気にせずにおこなう方が多いのではないでしょうか。
一方で、学校のレポートを書くときや会社で報告書や企画書を作成するときは、書き言葉による硬い表現で端的に文章を書くことがよしとされています。これらの文章では、誤解されることなく要点を正確に伝えることが求められます。そのため、書き言葉は飾り気のない淡白な表現になりやすいです。

話し言葉と書き言葉はそれぞれに求められる役割が違いますので、シーンによって使い分けなければなりません。以下に、それぞれの言葉の特徴を紹介します。

話し言葉の特徴

話し言葉は、物事を音声で伝えるための言葉です。「話す」という行動を伴う言葉ですので、使い勝手が重視されます。具体的には下記のような性質があります。

・くだけた表現が多い。
・一文が短い。
・方言が混ざることがある。
・倒置など、言葉の順序の入れ替わりが起こりやすい。
・柔らかい表現や感嘆詞が使われる。

会話には相手があり、止めどなく進行していきます。よって、話し言葉は効率化されていることがあります。たとえば、「縮約形」と呼ばれる表現を挙げると、「言っておく」が「言っとく」、「やってしまう」が「やっちゃう」などといった、単語の母音や子音が脱落した表現があります。普段の会話で無意識に使っている言葉が多いので、文章を書くときにも自然と出やすく、気づきにくい表現も多くあります。
話し言葉はくだけた言葉や柔らかい表現で綴られますので、共感を誘ったり、訴求力のある文章を作成したりするときに有効です。

メリット

・直感的に理解しやすい。
・躍動感のある文章になる。
・読みやすく、人の目にとまりやすい。

デメリット

・文法的に間違っていることがある。
・省略語があるなど、誤解を招きやすい。

書き言葉の特徴

書き言葉は、物事を文字で伝えるための言葉です。リアルタイムのやり取りはできないため、言いたいことを正確に伝えることが重視されます。具体的には下記のような性質があります。

・硬い表現が多い。
・比較的一文が長い。
・方言は使われない。
・文法に則って書かれ、省略語などはあまり使用されない。
・断定などの明確な表現が使われ、淡白な文章になる。

書物や報告書などの文書は書き手側からの一方的な情報提供ですので、読み手に誤解が生じてしまっても訂正できません。その反面、一度書かれた文書は繰り返し読み返すことができますので、効率性よりも正確性が必要になります。
書き言葉は硬い言葉と一般的な表現で綴られますので、読み手の層が絞れないときや、誰が見ても理解できる文章を作成するときに有効です。

メリット

・読み手の層を選ばない。
・誤解を招きにくい。

デメリット

・淡白で趣の薄い文章になる。
・比較的難しく理解に時間がかかることもある。

具体的な例一覧

書き言葉と話し言葉の具体的な例と対比について、下記URLをご参照ください。

http://web.mit.edu/kakikotoba/Rules%20for%20Writing%20%20copy.pdf#search=%27%E8%A9%B1%E3%81%97%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%A8%E6%9B%B8%E3%81%8D%E8%A8%80%E8%91%89%27

文章を書く際の使い分け

話し言葉と書き言葉は、それぞれに重視されていることが違います。文章を書く際には、ターゲットとなる読み手の層を意識して、話し言葉と書き言葉をうまく使い分ける必要があります。
以下にそれぞれの言葉に適した文章の具体例を挙げます。

書き言葉を使うべきケース

書き言葉は正確性に長けた表現です。誤解の許されない公文書や報告書、論文などを書く際には書き言葉を使用してください。また、話題の背景を共有できないような不特定多数の方に読まれる文章についても、書き言葉を使用してください。会社員の方であれば、他社の方へのメールも書き言葉を使ったほうがよいでしょう。
さらに報告書や企画書などの場合は、要点に的を絞って簡潔に書くことを意識してください。感嘆詞などの感情表現や感想は挟まず、上司や同僚が書類を読む時間をなるべく短くする気遣いが必要です。

話し言葉を使えるケース

話し言葉は、読み手の層が明確であり、キャッチコピーなどのように他者への訴求力が求められる文章を書く際に使用してください。小説の執筆やブログなどでの情報発信の際にも、人の目にとまりやすい話し言葉を使用したほうが効果的です。
逆に上記のような場合では、書き言葉による硬い文章では内容がよくても魅力に欠け、読まれにくくなります。

混在させないための注意点

話し言葉は、文章を書く際にも自然と出てきてしまうものです。話し言葉と書き言葉が混在しないように、ついつい出てしまいがちな注意した方がよい話し言葉の例を以下に挙げますので、ご参考ください。

飾りつけの表現

話し言葉の中には、文章の要点を伝えるためにはそれほど必要ではない表現があります。たとえば、「~のほう」「~という形」「~に対して」「~自体」という表現はご注意ください。また、「~になります」とはよく聞く表現ですが、英訳したときに「become」とならない場合は不要な言葉です。

短縮表現

伝達の効率性からか、話し言葉には端折られた表現が多くあります。特に文の先頭に「結果」「基本」「なので」がくるのは、書き言葉としては適切ではありません。「その結果」「基本的には」が書き言葉です。「なので」は、文をつなげる言葉であり文頭にくるものではありません。

ぼかした表現

「~みたいな」「~な感じ」「~かな」といった、逃げ道を残すような表現も、書き言葉には不適切です。
「~とか」「~たり」「~的には」などのぼかしの表現にもお気を付けください。「~たり」は、同列のものを併記するときに繰り返して使用する言葉であり、単独で使用するものではありません。

本来の意味から外れた表現

年齢を言うときの「つ」や、「はまる」「気になる(「注目する」の意味で使う場合)」「そこまで(「それほど」の意味で使う場合)」という表現も書き言葉としては不適切です。それぞれ、「歳」「凝る」「注目する」「それほど」と書きましょう。



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