レポートの書き方のポイント!文体は?ですます調にすべき?

レポートの書き方のポイント!文体は?ですます調にすべき?

学校の課題や業務の報告などで書かなければならない「レポート」。レポートを書く際に、「ですます調」と「だである調」、どちらで書こうか迷った経験はありませんか?この記事では、レポートの文体としてふさわしいのはどちらかなのかについてご説明します。また、「ですます調」と「だである調」の使い分け方や注意点、レポート作成時に気をつけるべき文章のルールについてお伝えします。

「ですます調」と「だである調」どちらを使うべき?

小中学校の感想文などでは、必ず「ですます調」を使うよう指導されるのが一般的です。しかし、その感覚のまま全てのレポートの文末を「ですます調」で書かないように注意しましょう。ここでは、「だである調」と「ですます調」の使い分けについて解説します。

「レポートの提出先に合わせる」のが正解

結論としては、レポートの文体としてどちらが正しいという正解はありません。レポートの提出先や用途によって、どちらの文体を使うべきか判断する必要があります。「レポートによってどんなことを伝えたいのか」、「読み手にどのような印象を伝えたいか」を考慮して、「だである調」と「ですます調」の文体を使い分けましょう。

ですます調の特徴

「ですます調」は状況を問わず、多くのシーンで使うことのできる文末表現です。「ですます調」は、主に手紙やビジネスメール、社内外へ向けた文書などで用いられます。

「ですます調」のメリット

「ですます調」は話し言葉を基盤としたものなので、穏やかで柔らかい雰囲気を出すことができ、相手に優しい印象を与えることができる点がメリットです。
そのため、上司や他の企業に提出するレポートを作成するなら、「ですます調」を使うのがおすすめです。ビジネスにおいては、相手に威圧的なイメージを与えるより、穏やかで丁寧な印象を与えることが大切だからです。ビジネスにおける文書は、基本的には「ですます調」を使い、丁寧な印象を残すようにしましょう。

「ですます調」のデメリット

「ですます調」を使うデメリットとしては、文末表現が冗長になり、文章の意味が分かりにくくなることが挙げられます。「かもしれません」や「でしょう」など、言い切り型でないあいまいな表現を避け、文章を簡潔に伝わりやすくすることを心がけてください。
また、「ですます調」の文章の文末表現は、「です」「ます」の繰り返しとなり、単調な印象を与えることがあります。文章を声に出して読んでみて、単調な文末表現が連続にしていないかをチェックしましょう。

だである調の特徴

「だである調」は、研究機関の論文や企業の報告書など、事実を正確に伝えることを目的とした文章を書く際に使用します。「だである調」の文章は断定的で堅めな印象を与えます。

「だである調」のメリット

「だである調」を使うメリットは、文章が簡潔で分かりやすくなることです。 提出先が大学の先生であれば、採点や添削をするときに読みやすいので、学校で提出するレポートは「だである調」が向いています。企業でも、事実を正確に分かりやすく伝える必要のあるレポートを提出する際は、「だである調」を使用することもあります。

「だである調」のデメリット

「だである調」のデメリットとして、やはり全体的に堅苦しさを感じる文章になりがちであるという点があります。タイトできつい雰囲気となるため、柔らかさを求められる文章には不向きといえます。

大切なことはどちらかに統一すること

一つの文章の中では、文末はどちらかに統一するのがルールです。つまり、「ですます調」と「だである調」のどちらかだけを使用します。「ですます調」と「だである調」の混ざった文章は不自然であり、読み手に違和感を与えてしまいます。教科書や新聞などの文章では必ず文体を統一しています。レポートや、その他の文章を書く際は、「ですます調」と「だである調」を混在させないように注意しましょう。

その他レポート作成で気をつけるべき文章のルール

相手に伝わりやすいレポート作成のためには、文体の他にも注意するべきルールやコツがあります。以下にそのルールやコツを紹介しますので、レポート作成の参考にしてください。

「曖昧な表現」は避ける

文末は断定した方が歯切れが良く、読み手に明快な印象を与えます。「であるようだ」「かもしれない」などあいまいな文末表現で書きたくなったときは注意です。そもそもの情報のソースを明確にし、「である」と言い切れるようにしましょう。言い切れないような事柄は、そもそも書かないようにしましょう。また、一つ一つの単語も、自分が意味を明確に理解していないものは使用を避けるべきです。 読み手には、理解が曖昧なまま言葉を使用していることが伝わってしまうものです。

肯定表現を使う

レポートは主張が明確であるべきものです。「〜ではない」といった否定形の文章よりも、出来るだけ「〜だ」という肯定文を用いるようにしましょう。また、否定文と違い、肯定文の方が情報量もあります。たとえば、「カラスは白くない」という否定文では結局カラスが何色なのかは不明ですが、「カラスは黒い」という肯定文ではカラスの色という情報を伝えることができます。

受動態は避ける

受動態とは「~された」というように、行為を受ける側が主体となる言い方です。このような表現はまどろっこしい印象を与え、意味が分かりにくくなります。「~した」というような能動態の文章に書き換えましょう。

一文を短くする

一文が長すぎると、読みにくいものとなります。適当な箇所で区切り、分かりやすい文章を心がけましょう。一文の長さについては、その文章を読む媒体などによっても異なりますが、だいたい60字前後が目安となります。

修飾語に気をつける

読み手に誤解を与えないためには、どの語が修飾されているのかを明らかにする必要があります。
例えば、「警官は慌てて逃げる泥棒を追いかけた」という文章では、「慌てて」いたのが「警官」なのか「泥棒」なのかが判断できません。
「警官は慌てて、逃げる泥棒を追いかけた」、もしくは、「警官は、慌てて逃げる泥棒を追いかけた」のように、適切な場所に句点を打って、文章の意味を分かりやすくしましょう。

カタカナ語は必要最低限にする

「ダイバーシティ」「アセスメント」「イノベーション」などのようなカタカナ語や英語は、なるべく日本語で言い換えられないかを検討しましょう。どのように書けば読み手に伝わるのかを優先的に考えましょう。

段落分けをする

テーマごとに段落を分けましょう。段落を分けることで見た目にも格段に読みやすくなりますし、区切りがあると一呼吸置けるので、読み手に与える印象も良くなります。

規定事項を守る

自身の名前や所属を記すこと、文字制限や枚数制限など、提出先から指定されたルールがある場合は必ず守ります。「〇〇文字以下」「○○文字以上」「〇枚程度」など、文字数や枚数の条件が指定されている場合は、しっかりと事前にチェックしてからレポートに取り掛かりましょう。課題として与えられたレポートの場合、前提条件を充たしていないと評価対象外となってしまうので注意が必要です。

レポートを書く際は、提出先にふさわしい文体を判断することが大切です。また、この記事でご紹介した様々な文章のルールやコツを参考にし、分かりやすく相手に伝わりやすいレポート作成を目指してください。

かくたまブログ、サイトエンジンコンテンツ制作ブログには、他にも文章の作成に役立つ記事があります。以下の記事も参考にしてください。

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